クリスマス、おめでとうございます。
12月12日には、多摩キャンパスの大学チャペルで、クリスマスの礼拝が行われ約250人が集いました。鐘楼から響き渡ってくるカリヨンの美しいベルの音に導かれてはじまった礼拝では、素晴らしい聖歌隊、ハンドベルの演奏、そして学生と教職員の登場するクリスマスにちなんだ劇もあり、とても和やかで恵まれた喜びのひと時でした。しかし、今のこの時にも悩み、苦しみ、飢餓や貧困、戦火の中にある多くの人々のことを思い、神にある平安と本当の平和を願いお祈りをし、福祉関連団体など支援を必要としている組織のために献金を捧げました。
私は、かつて色々な国でクリスマスを迎えましたが、そのメッセージは、もちろん一つです。すなわち、救い主イエスキリストがこの世にお生まれになったという喜びです。しかし、国ごとに礼拝のありさまが異なることを体験してきました。
1961年12月に世界キリスト者学生連盟(WSCF)の国際会議がインドで開催され、私は日本からの学生代表の一人として参加しました。クリスマス・イウ゛の日に、私たちが招かれた南インド・バンガロール市の大聖堂では、真暗闇の礼拝堂内の前面に大きく床から天井まで何百本の小さな蝋燭に灯がともされてその炎が風にゆれていて感動しました。まさに闇の中に光がもたらされた印象でした。聖書朗読は、その土地の言葉でしたので全く理解できませんでしたが、それがイエスの降誕の物語であることは分かっていたので共に祈りを合わせることはできました。
タイのバンコクでは、今から40年以上も前のことでしたが、タイ・キリスト教学生運動(SCMT)は、当時私が教鞭をとっていたチュラロンコン大学内に、歴史始まって以来はじめてクリスマスツリーをかざってクリスマス礼拝を屋外で汗をかきながら行いました。寛容な仏教国でのクリスマス礼拝に、多くの学生たちが参加しました。礼拝後、クリスチャンの学生たちが、グループ毎にミニ・トラックに乗って病院や老人ホーム、学生寮などでクリスマスキャロル(もちろんタイ語です)を歌う訪問をしました。夜中までバンコク市内を巡ったのですが、その疲れることのない歌声に驚きました。あのクリスマス・イウ゛の夜に仲間たちと歌ったタイ語のキャロルは今も耳に響いてくるのです。
恵泉女学園大学のハンドベル・クワイアは12月17日には、日本キリスト教団・霊南坂教会のチャペルコンサートでも美しいベルの音を響かせ、多くの参会者の皆さんを魅了しました。その天国からの響きのような素晴らしいハーモニーは、これからも皆さんの耳に響き続けることでしょう。