目を上げて、わたしは山々を仰ぐ。
木村利人
猛暑が続いている毎日ですが今週末で学期の終わりを迎えます。
私が大学生のころは、大学は7月に入ると夏休みになって、9月初旬までの夏休みの間には仲間たちと、山や海に行ったり、キリスト教学生センターのワークキャンプで作業をしたり、教会の修養会キャンプを企画、運営したりして充実した時を過ごしました。
恵泉女学園大学でも、サマーキャンプや海外諸国でのフィールド・スタディをはじめサークルの合宿など様々なプログラムがありますし、個人でも色々な体験をすることでしょう。学生、教職員の皆さん方が、くれぐれも安全に気をつけて素晴らしい夏を過ごして下さいますよう願っています。
私が、夏になると想いだすのは、高校の山岳部員として北アルプスで合宿をしていた時のことです。朝早く起きて、テントの前で聖書を読み祈っていた先輩がおられました。その影響を受け、教会に出かけ、聖書を学ぶことを通し信仰を告白し、高校3年生のクリスマスに日本キリスト教団富士見町教会で洗礼を受けました。
当時、この教会には恵泉女学園創立者の河井道先生がとてもお元気でご奉仕しておられたので、教会学校や礼拝の折に河井道先生のお話しをお伺いしたのが深く印象に残っています。
私が、洗礼を受けた頃に愛読していた「一日一生」という本があります。その本のなかで、著者の内村鑑三は次のように言っています。
「キリスト信者は助けを天に仰ぐ。地に求めない。そのすべての希望は神につながる。人にかかわらない。ゆえにそのならいとして、上を見て,下を見ない。人はもともと上を見る動物である。そして人が人たるの価値を自覚するに至る時に、人は目を下に向けることを止めて、上に向けるようになる」。
私たちにとって、たった一回だけの限られた人生を、天を仰いで神の永遠につらなる喜びの内に生きて行きましょう。
「目を上げて、わたしは山々を仰ぐ。
わたしの助けはどこから来るのか。
わたしの助けは来る
天地を造られた主のもとから。」
(旧約聖書 詩編 121 1~2 )