恵泉女学園大学では、私は「現代社会とキリスト教」の講義も担当しています。私の専門分野であるバイオエシックスに焦点を合わせつつ、現代社会とキリスト教をめぐって、例えば次のようなテーマを取り上げています。

「生」－自分のいのちを考える

学長　木村利人

1.医療における自己決定の原則とインフォームドコンセント
輸血と自己決定・エホバの証人の輸血拒否事例をめぐって

2.障害とは何か
障害を持って生きたクリスチャン詩人島崎光正氏の生涯に学ぶ

3.脳死と臓器移植をめぐって：キリスト教とバイオエシックス
愛の行いとしての臓器の提供 / 肝臓移植を受けた方の体験談

毎回、講義の後にはまとめのレポートを受講者全員が提出します。
末期のケアや重症遺伝欠陥児の手術をめぐるバイオエシックスの問題などに関するバイオエシックス・ビデオを見たあと、グループに分かれて活発な討議をし、書記によりグループ報告が行われます。
今月の学長便りでは、春学期に臓器の移植について、特別講義をしていただいた日本臓器移植ネットワークの雁瀬美佐先生によるパワーポイント・プレゼンテーションと学生の皆さんによるグループ報告や私のコメントをご覧いただければと思います。