私が就職活動を本格的に始めたのは、就活活動が解禁になった12月からですが、その前から内定に繋がるための土台となるような取り組みをしていました。
まず、恵泉の必須の授業であるキャリア科目を受講したこと、そして、大学で募集をしていた3ヶ月間のインターンシップし参加したことです。参加理由は、単純に就職活動を始める前に、「働くこととは、どういうことなのか」を自分で考え、経験してみたかったからです。
インターンシップは羽田空港のラウンジにて、お客様が飛行機にご搭乗する前に寛げるように飲食類の補充、ご搭乗におけるお客様対応などの仕事でした。最初は何も分からず、うまく対応できなかったりお客様を待たせてしまうことも多々ありましたが、3ヶ月後には「お疲れ様。ありがとう。」などのお言葉を、お客様から頂けるようになりました。社会人として働くということを経験できたことは、就職活動をする前の大きな指標となりました。
また、大学生活で、何か一つでも特技を持ちたいと思った私は、中学生の頃から韓国ドラマの影響で興味があった韓国語の勉強に力を入れ、1ヶ月の短期語学研修の後、半年の交換留学も経験しました。語学力の習得だけでなく、現地でしか感じることのできない韓国の文化、社会などを先入観にとらわれず自分の目で見て感じ、自身で発言する自主性などにも繋がりました。私は採用の面接時に、恵泉での実体験に基づいて自分なりのエピソードを話すことを心がけたところ、面接官にも興味を持って頂けました。
大学のキャリアセンターで実施している、SPIなどの筆記試験対策講座、外部からの専門講師による面接のポイント、ビジネスマナー、エントリーシートの添削、模擬面接などを利用し、就職活動全般におけるサポートを沢山していただきました。
就職活動はもちろん大変でしたが、内定を頂いたときの喜び、そして、入社式を控える今となっては、この経験がこれからの糧になっていくと感じ、あの時の努力は無駄ではなかったと感じています。
私の就職活動がスタートしたのは、卒業式の約2か月前でした。当たり前ではありますが焦りと不安な気持ちで押しつぶされそうでした。私が卒業ギリギリになるまで就活をしなかったのには理由があります。
2年生の後半から心理学という学問に非常に関心を抱きました。3年生になってから心理学をもっと極めたいと考えるようになり、大学院への進学を目標に本格的に心理学の勉強を始めました。しかし卒業論文を執筆していく中で、「本当にこのままでいいのだろうか」「今やっている勉強が本当にやりたいことなのか」という疑問を抱くようになりました。この疑問を抱いたまま卒業論文の執筆も佳境を迎えたところで、本当に自分がやりたいことをもう一度考え、自分と向き合うことにしました。
さんざん悩んだ結果、心理学の研究をするよりも、研究を必要としている人たちの声を直接聞き、その希望に応えられる仕事がしたいと考えました。そこで出会ったのが、医療ロボットを生産する企業でした。今まで勉強してきたことを生かすことができる魅力的な企業でした。
長い自己分析を経て魅力的な環境を見つけることができましたが、就職活動の経験も知識もなく、資格などの取得も全くしてこなかったために、何から始めるべきなのかもわかりませんでした。正直内定をもらえるのに何年かかるのだろう、と考えたこともありました。こういった状態で、藁にもすがる思いでキャリアセンターに駆け込みました。
エントリーの期限が迫っていたので、OpenESを書くことから始め、SPIの勉強をするなどとにかく必死でした。何日もキャリアセンターに通いつめ、就活のいろはを教えて頂きました。 何回も自分と向き合うことで、自分のやりたいことがより明確になり、面接でもこれまで勉強してきたことや、何がやりたいのか、ということをしっかりとアピールでき、面接官の方にも理解していただけたように思います。
正直、就活をするとなったときに、もしかしたら自分がこれまで必死に勉強してきたことが無駄になってしまうのではないか、という不安がありました。しかし、一生懸命頑張ってきたからこそ、それが自分の糧になり財産になり自分のためになる、ということがわかりました。
就職活動を通して反省点を挙げるとしたら、「相手をよく知ること」を蔑ろにしてしまったことです。説明会も終った時期ではありましたが、もう少し自ら積極的に情報を得ることで、もっと多くの気づきがあったのではないかと思います。社会に出て仕事をしていくにあたり、視野を広く持つためにも「相手をよく知ること」を積極的に行っていこうと新たな課題ができました。
私の就職活動は、まず自分の働く姿をイメージすることからはじめました。ここで心掛けたことは、どのような職種につき、どれくらい働きたいのか、そこで何を達成したいのかといったことを具体的にイメージすることです。私は、ひとつの企業に長く勤め、男性と同じように活躍できる場が設けられている企業で働きたいと思いました。それはいろいろな仕事をこなすことができ、なおかつ女性が活躍できる環境が整っている企業で働きたいということです。
自分の方向性がある程度定まり、次に行ったことは自己分析です。自己分析は面接やエントリーシートでしばし聞かれる、自分の強みや弱みを理解するためには欠かすことができない作業です。私がこの作業を行う上でポイントにしたことは、中学、高校、大学時代に自分が一番頑張ったことを徹底的に書き出すということです。
この中で、特に力を入れたのが大学時代に参加したフィールドスタディでの学びです。私はフィールドスタディを通して、次の事を得ることができたと思っています。第一に、主体性や行動力が身についたということです。第二に先入観にとらわれず、実際に自分の耳で見て肌で感じることの大切さに気付いたことです。そして最後に、物事をより多角的に捉えることができたということです。この経験は、実際の就職活動において非常に活かされました。例えば、②の先入観にとらわれず、実際に自分の足を運ぶことの大切さに気付くということは、大量の情報があふれる現代の就職活動において、ホームページの情報やインターネットの掲示板などだけに頼ることなく、会社説明会や座談会、OG訪問、支店訪問など実際にその場所に足を運ぶことによって、そこでしか得ることができない情報や訪問することによって気付くことができた自分なりの発見など、自分の足を運ぶことの大切さに改めて気付かされるということです。
こうした自己分析を行う上で非常に役立ったのが、大学で行われていた就職ガイダンスです。ガイダンスに出席したことによって、自己分析の意義や方法を理解することができました。
このような準備をする中で、私は人と触れ合うことができる企業を選びたいと思い、金融業界、特に地方銀行を志望するようになりました。人と人とのつながりを大切にしていると感じたからです。銀行といえば、目に見えないサービスをお客様に提供する、非常に難しい職業ではありますが、もしも銀行で働くことができたならば、お客様をサポートすることによって、信頼関係を築くことができるだけでなく、お客様とともに喜びや感動を共有することができるのではないかと思いました。
選考がはじまってからも、私は頻繁に大学のキャリアセンターを利用しました。エントリーシートの添削はもちろん、選考に進んだ際の面接対策や就職活動での悩みを相談することもあり、本当にいろいろな面でサポートしていただきました。
就職難といわれる現代において、確実に内定をもらうためのポイントはいかに自分の中で悩みを溜め込まずに、相談する相手を見つけることができるかだと思います。事実、私がこうして内定をいただくことができたのも、キャリアセンターを始め、様々な方にサポートをいただいたことと、ずっと見守ってくれた両親の存在が大きかったと思います。
何もかもが初めての就活、知らないことばかりで何から手をつけていいか分からず、気持ちばかりが先走り、就活が始まる前から不安に押しつぶされそうになりました。
そこでまず選考においてほとんどの企業で使われているSPIの勉強を始めました。筆記試験はやった分だけ必ず結果になるので、後悔したくないと思ったからです。SPIは出題傾向がある程度決まっているので、同じ問題集を何度も解き、頭で問題に慣れていきました。やり込んだという自信が持てたので、就活が忙しくなり焦り始める前にSPIに取り組んだことは本当にその後の自分の助けになったと思います。
就活が本格的に始まった12月、自分自身のことを理解するための自己分析を始めました。友人やアルバイト先の社員さんに自分の長所や短所を挙げてもらい、自己分析の本を読み込むなどエントリーシートや面接に向けての材料を作っていきました。それと並行して大学のキャリアセンターに通い、先輩方の内定報告書から自分に合いそうな企業や興味のある業界の企業をリストアップしてエントリーし、駒を増やしていきました。
何万もある企業をしらみつぶしに端から探して調べるのには膨大な手間と時間がかかります。しかし内定報告書に記載されている企業なら、既に卒業された先輩がいるので自分も安心して選考を受けられると考えました。
就活ではいかに早く第一志望の企業を見つけられるかが大きなポイントになると思います。目標があれば人はそこに向けて努力できますし、苦しさもある一方で楽しさを感じたりもします。会社は向こうから近づいてきてはくれません。自ら探し出すのです。人との出会いがそうであるように、会社との出会いはどこにあるか分かりません。実際、私も何時間もパソコンと向き合い、たくさんの企業にエントリーしましたが、結局第一志望とした会社はアルバイト先で出会った会社です。その会社の社員の方がお客様として来店された時、その雰囲気と感じの良さに惹かれ、領収書の宛名の会社名を私が覚えていたのがきっかけです。縁があり来春から私も晴れて第一志望の会社の社員として働けると思うと本当にうれしいです。
就活をしていく中でいつも心に留めていたことが三点あります。 一点目は、企業から選ばれるという受け身の姿勢ではなく自分が企業を選ぶという意識を持つことです。こちらが企業を選ぶためには時間厳守はもちろん、常に見られているという緊張感を持ち、身なりや言葉遣いなど当たり前のことを確実にこなしてはじめてできることだと思っていたので、自分に自信を持ち強い気持ちで選考に臨むことができました。
二点目は自分を否定しないことです。選考に落ちる理由は様々あるでしょう。しかし、全て自分の落ち度や能力不足であるからということはありません。もちろん反省は必ずしなければなりません。なぜ落ちたのか、どこがダメだったのがとその時の自分を振り返り次への糧にするのです。いつまでも落ち込まず『私を落としたことを後悔させる』『私を落としたのは見る目がないから』というくらい、強い気持ちで次の選考に臨もうと決めていました。
三点目は就活には自分の人生がかかっているという気持ちを忘れないことです。誰かのための就活ではありません。自分のための就活です。どんなことでも全て後の自分に影響すると思うと手を抜くことはできませんでしたし本気になれました。本気でいたからこそどんなことにも積極的に取り組むことができましたし、そんな私をみて周りの人も協力してくれました。
就活を終えて、自分に自信が持てるようになりました。そして、自分のことを少しだけ好きになることができました。苦労した分、得るものはその倍位に大きかったです。 死に物狂いで就活をしたこと。第一志望の企業の内定を勝ち取れたこと。今はこの会社の社員になりたいという初心を忘れずに楽しんで働いていきたいと思っています。
最後に、就活に協力してくれた友人、アルバイト先の社員の方々、キャリアセンターの先生方、私をここまで育ててくれた両親に心から感謝します。