12月に提出された卒業論文5本の発表会を行った。主にジェンダーや現代社会の事象について社会学的に社会構造や構造的暴力について考察するテーマの卒業論文が多く、今回は「カップルにおける男女役割」、「テレビドラマからみる女性像の変化」、「女性文学にみるセクシャリティ」、「広告の特質」、「音楽市場の生成と展開」であった。どれも第一次資料となるデータや対象に時間をかけて分析した知見がでている。1980年代の日本は国際化や情報化社会へ大きく変化したにも関わらず、男女関係やジェンダー意識が公的な場面、家庭内役割では変化に乏しく、そして2000年代後半から多様性を失っている傾向もあるというのが5本の論文に通底したテーマであった。