今年も「インタナショナル・シアターカンパニー・ロンドン」の劇団を迎え、英語劇『ピグマリオン』が恵泉女学園大学で演じられた。昨年同様に、大学一の大教室がほぼ満席となって、多くの学生が、近隣の方々と共に、本場イギリスの芝居を楽しんだ。そのストーリーは、貧しい花売り娘イライザが、言語学者ヒギンズの指導を受けて、貴婦人へと変身するというもので、むしろ映画『マイフェアレディ』の原作としてよく知られているかもしれない。この作品はいまだ魅力を失わず、さまざまな解釈が加えられている。学生たちは女性の自立ということについて、大いに考えさせられたようだ。
芝居が引けた後は、軽食堂に場所を移して、学生主体の茶話会が2時間近く続いた。茶話会では、芝居に関連して、英語の方言について質問が出たのは自然な成り行きであろう。役者の一人が方言を実演して、ロンドン子訛りを手始めに、スコットランド訛り、アイルランド訛りと続け、さらにはバーミンガム訛りやヨークシャー訛りが飛び出して、会場から笑いと喝采がわき起こった。