学科長インタビュー
Q1. まずは学科の特徴を簡単に教えて下さい
歴史文化学科は、名前が示す通り、歴史系の学科です。しかし、一般の史学科とは違っています。「歴史」+「アルファ」のところがあって、「アルファ」の部分は地理学であり、宗教学であり、文学であり、哲学であり、美術です。学ぶ地域としても、ヨーロッパ、南北アメリカ、東アジアという具合に、多様な地域をカバーしています。要するに、学びのバラエティーが格段に豊かだということです。それが、歴史学科ではなく、歴史文化学科としている理由でもあります。このことは、学生たちが大学での4年間の総仕上げとして書く卒業論文のテーマを見るとよく分かります。関心を発展させて「世界遺産学」をひとつの目玉としたところにも、特長があります。多くの方々に興味を持たれている「世界遺産」を、大学ならではの専門的なかたちで深く探求します。世界遺産学の正規専門科目が置かれていますし、学内検定試験を受験する学生も沢山います。世界遺産ブログもご覧ください。1年生全員と教員とで、2013年度は、その当時、世界遺産への登録準備中だった富岡製糸場を、また2014年度はやはり世界遺産の富士山を見学しました。さらに、「文化現地研修」が専門科目として用意されていて、教室で学んだことを海外の現場で確かめていきます。
Q2. この学科で学ぶことによって、どんな風に自分を変えることができますか?
多くの人たちが、「いま」と「ここ」に縛られています。歴史文化学科で学ぶことで、「いま」を越える視点を養うことができます。また、わたしたちが生きる「ここ」を、世界の広がりのなかで考え直すことができます。さらに、正しさや美しさといった問題を考えることで、内面的な豊かさを育てます。要するに、歴史文化学科は現代人に必要な「教養」を身につける場所であるといえます。
Q3. どんな学生に来てもらいたいですか?またどんな学生を送り出していますか?
高校の科目でいえば、歴史・地理・倫理・美術などに興味がある人にぜひ来てもらいたいと考えています。別の言い方をすれば、人間や社会について知的好奇心を持った人を求めています。歴史・地理・倫理・美術といったことに関心をもつ学生が、より高度な知識と感性を身につけて、なによりも考える力を伸ばしてもらいたいと考えています。また、中学校・高等学校教諭普通免許(国語科・英語科)や、日本語教育能力、世界遺産、宗教文化士、各種語学の検定試験で成果を出せる学生を送り出したいと考えています。
Q4. 恵泉の特徴である少人数制教育はどんな風に活かされていますか?
やはりまずはゼミでしょう。1クラス10名ほどの規模で、4年間を通じて研究と発表の場が用意されています。教室の中だけではなく、美術館など学外に学生を連れて行く先生や、ゼミ旅行などを実施している先生もいます。教室の外でも、学生が先生と知的な会話を交わしている光景が、日頃から見られます。
受験生に一言
大学進学では十分に迷ってください。そして、自分が本当に関心を持っていることを探してください。頑張って4年間学びたいこと、それがあなたが選ぶべき進路です。