恵泉女学園大学教育農場
2011年11月5日
★多摩キャンパスの昨年と今年の9月の気温と降水量
最高気温 | 最低気温 | 平均気温 | 降水量 | |
---|---|---|---|---|
2010年9月 | 37.0℃(9/4) | 12.0℃(9/24,25,26) | 23.9℃ | 317.7㎜ |
2011年9月 | 32.5℃(9/14) | 12.0℃(9/24) | 23.2℃ | 315.9㎜ |
今年の9月の最高気温は平年値(27.1℃)より高く、最低気温は平年値(19.2℃)より低かったです。
(平年値:過去30年、府中市)
★草花育苗...ニゲラ、パンジー等春の花壇に植え付ける草花のポットあげが続きます。
また、来年度の「生活園芸I」でリース作りに利用するラグラスを育苗しています。
★クリスマス装飾...モミのスワッグ(壁飾り)を作り、キャンパス内に飾り付けます。
★キャンパス内花壇...6月に種子を播き、ガラス室内で育苗したフウリンソウやジギタリスの苗を植え付けます。
11月は、10月中下旬に掘ったサツマイモをみんなで試食します。毎年、地域の造園会社さんより頂いた街路樹等の剪定枝で焚き火をして、焼き芋をします。直火の暖かさ、煙の匂い等を体験することも大きな学びの一つです。そこでできた灰は、来年の一年生がサツマイモやホウレンソウの肥料として使います。剪定枝から作った草木灰を畑に還し、循環させることを大切にしています。
また、種子から栽培しているムギワラギクの花等を使って、アレンジメントの基礎を学びます。今年は、六本木の恵泉フラワースクールの先生が講師として来て下さいます。
12月にはPeanut Weekというクリスマス行事を行います。クラス毎に学生一人一人がピーナッツ(くじ)を引き、そのピーナッツの中に入っている小さな紙に書かれた名前の相手に、一週間気付かれないように何か喜ぶことをします。
今年度より、ティーチングアシスタント(TA)の学生が「生活園芸Ⅰ」の授業に加わり活躍しています。先輩として、また学生の目線でアドバイスし、恵泉の園芸を伝える、大切な役割を担ってくれています。その一人、人間環境学科の米川さゆりさんに、感じたことを聞いてみました。
〔TAになって感じたこと〕半年が経ち、少しずつではありますが一年生への接し方に慣れてきました。一年生の姿を見ながら自分の三年前の姿を思い出します。畑での出来事は小さな驚きと発見でいっぱいです。慣れない大学生活の中で、園芸という作業を共に行う生活園芸Ⅰの授業は、学生同士のひとつのコミュニケーションの場でした。それは、TAという立場になった今でも同じです。植物の成長に対する喜びや充実感、実習後の疲労感、それらを共有することで、自分が一年生との距離を自然と縮められているような気がします。さらに、栽培を通し人と関わることが、日々の生活の潤いにもなっています。自然に癒しをもらい、一年生に元気をもらいながら、残りの二ヶ月半も頑張りたいと思います。
☆里地・里山保全関連(※この活動の目標や場所については「園芸便り№73」をご覧下さい。)
5月に植えた稲が無事実り、9月25日に行われた稲刈りに参加しました。私がこの田んぼの活動に興味を持ったのは、友達と歩いた小野路の景色が心に残っていたからです。小野路の風景には、人と自然が共に暮らしている温かさがありました。
当日は、稲刈りからはざかけまでの一連の作業を行いました。まず稲を刈り、束ね、ワラで結び、最後に「はざ」に稲をかけ、端の稲は落ちないように結びました。
私が大学での農作業と大きく違うと感じたことは、地域の人と共に働き、収穫の喜びを共有できたことです。大学では、農作業で喜びを共有できるのは、「同じ大学の下で学んでいる学生同士」だからではないかと考えていました。しかし、地域の人と稲刈りを行い、年代や価値観など共通することがなくても農業には作物を分かち合い、収穫できた喜びを共有できることに気付くことができました。これからもさまざまな人と関わることのできるこの課外活動に参加していきたいと思います。そして自分の地域でも、同年代や気の合う人だけでなく、自分とは違った考えや価値観を持った人とも積極的に関わりを持つようにしたいです。
※「はざ」とは、稲架けのこと。
(人間環境学科3年 大石南)