第1回環境教育セミナー「ソーラークッキング-太陽光で料理しよう-」を開催しました
2008年08月09日
太陽光を利用したソーラークッキングの普及のために世界中を飛び回っている鳥居ヤス子さんを講師にお迎えして、第一回環境教育セミナーを開催しました。
第一部は、身近な材料で実際にソーラークッカーを作る講習会でした。地域の中学生や子どもたちも一緒に、空き缶やペットボトル、アルミのガスコンロ下敷きなど身近な材料を使って作りました。
第二部は世界各地で行なわれているソーラークッキングの様子を紹介していただく講義でした。鳥居さんがソーラークッキングを途上国で広めようと考えるきっかけとなった、難民キャンプでパネル型ソーラークッカーが使われている現場の写真を始め、ネパールの学校に設置された巨大なパラボラ型パネル、催事場で活躍するスイスのソーラークレープ屋台、外に出なくても台所で調理できるインドのソーラーキッチン、コーヒーロースター・・・世界各地でソーラークッキングがどのように取り入れられ、人々の生活に貢献しているか、さらにその問題点や課題についても触れました。
一日1200食のパンが焼けるパン焼き用大型オーブンは、自動車につないで焼きながら売り歩くことができるタイヤ付きの巨大な可動式パネルで、お金のかからないエネルギーで作ることができるのが最大の利点です。これにより雇用を確保することができるなど、社会問題にも貢献しています。
第三部は恵泉が所有しているパラボラ型ソーラークッカーと、第一部で作成した各自の手作りソーラークッカーでのデモンストレーション。晴れる日の多い冬こそ、ソーラークッキングに適しているそうです。今回はあいにくの曇り空でしたが、恵泉の教育農場産のジャガイモの中から小さいものを選び、それを丸ごとソーラークッカーにかけたところ、約2時間後においしくいただくことができました。晴れていれば、ご飯を炊いたり、ケーキを焼いたりできるそうです。
鳥居ヤス子プロフィール
日本ソーラークッキング協会会長。40年前から、食の安全に興味を持ち、有機農法について調べてきた。20年前、アメリカで太陽光線を使って料理を作る調理器具「ソーラークッカー」に出会い、「これがあれば、料理に薪がいらない」と考え、発展途上国や砂漠地帯での食糧改善のため世界各地を飛び回っている。著書「新版 まともな食べものガイド」学陽書房、他。
日時:2008年7月29日(火)9:30~14:00
場所:恵泉女学園大学 多摩キャンパス(東京都多摩市)
参加者数:第一部24名(学生6名、教職員9名、一般9名)
第二部約30名
第三部約20名
●プログラム
第一部9:30~11:10(J006)身近な材料でソーラークッカーを作ろう
第二部11:20~12:15(J202)講義「世界のソーラークッキング」
第三部12:20~14:30(ハーブガーデン)デモンストレーション