『生涯就業力』を育んだ私の歩み

生涯就業力「凛として、しなやかに
自分らしく生きる力を磨くために」

小中高共に、学業や人間関係で上手くいかず、自分に自信が持てず、精神面で大きな悩みと苦しみを抱えていました。しかし、恵泉で出会った先生や仲間たちは、ありのままの私を受け入れ、いつも見守り、必要な時には手を差し伸べ続けてくれました。この体験を通して、他者を信頼し、感謝し、支え合って生きることの大切さを学びました。今後はわたし自身が他者に寄り添っていく歩みができるようにと願っています。

国際社会学科 4年
(学年は取材当時のものです)
波多野 姫花 さん
都立荻窪高校出身
進学先:日本児童教育専門学校 保育福祉科

徐々に自信を持って

定時制高校出身の私は、友達よりも知識が無いと思い悩み、発表やレポートなど全てにおいて不安でした。そんな私に先生が「初めは、誰でもできないよ。」と声をかけてくださったことで安心し、先輩や友人にも、相談しながら徐々に自信を持って取り組めるようになりました。皆さんの支えには、今でもとても感謝をしています。

自然の中で人と繋がる

生活園芸』の授業を通して、農作業や自然の中で、人との関わりを育む大切さに気づいた私。タイで循環型農業を生業とし、老若男女が共に豊かに暮らしている村の存在を知り、人と人との繋がりについて学びたいと思い、約5ヶ月間のタイ長期体験学習プログラムに参加。国を越えた数多くの出会い、全ての経験や学びが私の大きな自信へと繋がりました。

私の体験を生かして

自傷行為を繰り返すパーソナリティー障害になった過去の経験から、人の育ちや発達に関心をもった私。学外活動や留学時に出会った子どもの笑顔に元気を与えられたことで、このような私が子ども達にできることはないかと考え、保育士を目指すことに。恵泉で不安や葛藤を乗り越えてきたことに自信をもち、どんな時も自分のペースで突き進みたいと思っています。

教員からのことば

波多野さんは、高校3年の時にお母様と恵泉を訪問され、授業中だった私のゼミに参加してくれたことがきっかけで恵泉への入学を決めてくれました。同じ問題意識を持つ友人も多く、自由に意見を言い合える恵泉は彼女に合っていたようです。3年夏から参加したタイ長期FSで彼女は更に大きく成長。家族のようなカレン民族の村で生活を楽しみながら、日々出合う新たな問いと発見を通して観察力、コミュニケーション力、粘り強い思考力を身につけてくれました。文字と図表でびっしり埋まった大判のフィールドノートは、彼女の努力と成長の軌跡です。一生の宝物になるでしょう。更なる飛翔を期待しています。