客室乗務員の仕事に就いて4年目です。国内線、国際線ともに乗務しており、 国際線に関しては社内試験に合格し、エコノミークラスとビジネスクラスのサービス資格を取得しております。今年度は、主にホノルル、バンクーバー線を担当。昨年度はシドニー、ジャカルタ担当でした。ホノルル線ではANAの顔となっている「FLYING HONU」（2階建て520席のエアバスA380型機）に乗務しています。お客様を安全にそして快適に目的地までお送りするのが私たちの仕事です。

　入社してからの新入訓練では、ゼロから新しい知識を詰め込み、毎日のようにペーパーテストや実技審査もあり大変でしたが、同じコースの同期24人と励まし合ってやり遂げることができました。テストの日は朝早く来て問題を出し合ったり、訓練後、復習を一緒に実践したりしました。切磋琢磨して乗り越えた、頼れる存在です。客室乗務員は同期で約800人いるため、24人のメンバーと同じフライトになることはあまりありませんが、休日に食事に行ったり遊びに行ったりして、近況報告をしています。顔を見るだけでほっとしますし、今の大変なことを共感し合うことによって「みんなもがんばっているからがんばろう」と思うことができます。

　恵泉は少人数制の授業で、ネイティブの先生も多くいらっしゃいます。在学時は少しでも英語力を上げようと、ネイティブの先生の授業を積極的に取っていました。1年生の終わりの春休みには、バンクーバーのブリティッシュコロンビア大学への1ヵ月間の語学留学プログラム、ホームステイに参加しました。実は、ブリティッシュコロンビア大学については母や祖父から話を聞いており、このプログラムに参加したくて恵泉を受験したのです。

　初めての海外経験だったので、英語を話さなければならない環境に不安もたくさんありましたが、積極的にホストファミリーやいろいろな人と会話をしてリスニング力が上がり、学んだ英語が通じたり、会話が続くようになったりすると、とても嬉しく達成感がありました。この経験が、今、フライト中に積極的にお客様に話しかける姿勢や外国籍のお客様と会話するときに生かされていると思います。今も英語は勉強中。洋画やディズニー映画を字幕で見て、楽しみながら英語力アップに励んでいます。

　航空関連の仕事にはもともと関心がありましたが、大学2年生のときに空港ラウンジでのインターンシップに参加しました。これをきっかけによりいっそう客室乗務員という仕事に魅力を感じ、フライトの限られた時間で、大学で学んだ英語と持ち味の笑顔を生かし、お客様に安心感と元気を与えたいと思い、志望しました。

　卒論はKen Fujioka 先生（本学教授）に指導いただきました。先生のもとで日系アメリカ人の歴史について学び、さまざまなバックグラウンドを持つ人がいることを知りました。搭乗されるお客様の中にも楽しい旅行だけでなく、お墓参りやお葬式で遺骨を持っている方がいらっしゃいます。先生の授業はいろいろなお客様がいると理解することにつながりました。

― Message to Students ―

少しでも興味のあることは学生時代にチャレンジしてみたほうがいいと思います。恵泉にはさまざまな国際交流プログラムがありますし、就職についてはキャリアセンターでエントリーシートの書き方や面接対策などが行われています。私もエアライン志望者のための講座に参加して、専門の先生を招いての指導を受けました。インターンシップも2年生での参加は早いかと思いましたが、結果的にそれがしっかりとした準備につながったのでよかったと思います。