韓国 (韓信大学)に協定留学(2015.2~2016.2予定)している学生からの現地での生活の報告書
6月の韓国はMERSに関する話題ばかりで、閉鎖された空間で勉強することが多かったですが、このような時期に韓国で生活してみて、日本と韓国の違いも感じました。一番驚いたことは、予防をしている人がほとんど見られなかったことです。大学ではMERSの症状や予防方法に関する案内がされ、アルコール消毒も頻繁に行われていましたが、肝心の生徒や先生方は「メディアではだいぶ騒がれているが、大丈夫だろう。」という考えの人が多かったです。また、語学堂の先生が、授業が全部終わったら遊園地に行きましょう、いまはMERSのおかげで人も少ないから、とおっしゃっていました。
その発言に他の国の留学生たちもみな驚いていました。外国人観光客の多いソウルに出ると、やはりマスクをして予防しているのは外国人ばかりでした。調べてみると、韓国ではマスクをすることは病人だということを証明するようなもので、特に年配の方はマスクをするのを好まないそうです。逆に、日本人は予防として頻繁にマスクをしますが、韓国人には日本人はマスクをしすぎだ、と言われました。しかし、韓国のニュースでは、マスクをしたくてもできないという出来事がいくつか取り上げられていました。海外企業との商談の際や、外国人観光客が多く訪れるデパートなどの従業員は、相手の不安を煽るという理由で上司からマスクの着用を禁止されていたそうです。こういった部分が、韓国社会の改善すべき点だと感じました。もしこれが日本の場合だったら、マスクを着用することできちんと予防をしていることを証明するのだろうと考えました。
また、韓国の地下鉄に乗っていると、突然年配の男性が現れて物販を始めるのですが、MERSが流行した時期にはマスクを売っており、韓国らしく、おもしろいなと感じました。しかしそのマスクを買っている人はいませんでした。
6月上旬には、一番仲の良いベトナム人のルームメイトが誕生日だったため、一緒に誕生日を祝いました。食事をしながら韓国特有の簡単なゲームをしたり、お互いの第一印象を語ったり、将来の目標を語ったりなど、有意義な時間を過ごしました。それぞれ韓国に留学に来た理由も、将来やりたいこともさまざまで、勉強になった時間でもありました。
私が一時帰国している間にそれぞれの国に帰国してしまった友人も多く、最後に挨拶ができなかったことが残念でした。韓国に来た当初は語学堂の授業についていくのに必死でしたが、留学生活がそろそろ折り返し地点になる今、生活しながら韓国語以外に学ぶことも多く、日本に戻ってからこの一年間をどう活かすのか、これから自分が何をしたいのかなど、自分と向き合う時間も増えたように思います。