中国(杉達大学)へ協定留学(2015.3~2016.1)している学生から現地での生活報告が届きました
留学生の声 その1
留学生活も4ヶ月が過ぎました。最近では友達との距離が少しずつ縮まっているような気がします。以前までは、自分から連絡をとらなければ友達と遊ぶ機会はありませんでした。しかし今では授業後にごはんを食べに行ったり、私の寮に遊びにきてくれたり、私を仲間に入れてくれます。少し前までは私はみんなの輪のお客さんでしかありませんでしたが、今では気軽に遊びに誘ってくれてとても嬉しいです。
それから、今月は端午節がありました。中国では端午節に粽を食べる習慣があります。私も先生や友達から頂いて食べました。日本の粽と見た目は似ていますが、中に甘い餡が入っているものもあります。留学に来てから、たくさんの節句を知りその節句ごとに違った意味や習慣があり非常に興味深いです。文化や生活習慣など以前よりもっと中国について知りたいと思うようになりました。
勉強面では授業のスピードが上がり、内容も難しくなっていると感じます。文法なども複雑なものが多くなっているし、何より単語を次々に覚えなければなりません。また、文章を作る宿題などでは徐々に文章レベルを上げていかなければなりません。先生が自分の文章を添削してくれることから、自分に足りないものが何かなど明確に見えてきます。発音や文章の作り方などもっと勉強しなければならないと感じます。
そして7月のテストに向けて、今まで習ったものを使えるようにしたいです。今まではインプットすることに必死でしたが、来月には夏休みも始まるので習ったものを使えるようにアウトプットをしっかりやりたいと思います。
来月からの夏休みに向けて、今準備できることを積極的に行いたいと思います。
留学生の声 その2
この時季は中国も梅雨の時季で、ジメジメしている日が多い。この梅雨という言葉は日本独特の気象現象だと思っている日本人もいると思うが(実際私もそう思っていた)、実は梅雨という言葉は中国から伝わってきた輸入語である。中国語でも梅雨は「梅雨」と表すが、昔は「梅雨」ではなく「霉雨」(発音は同じ)と言っていた。「霉」は「カビる」という意味で、この時季は雨が毎日降るため色々なものがカビやすい、そのため「霉雨」と言われるようになったらしい。しかし「霉雨」だと語感があまり良くないため、同じ発音でこの時季に実っていた「梅」を利用して「梅雨」と表すようになったのだ。このように、中国と日本には他の国にはない「漢字」があるため、日本で当たり前に使っている言葉には実は元々こんな意味がある、など知ることも多く、とても面白い。
上海で雨が降る時は雷が鳴ることが多い。この間は雷もひどく、夜はなかなか寝付くことができなかった。中国の友人によると、今まではこんなに雷が鳴ることはなかったらしい。この気象現象は異常だと言っていた。
勉強面では、ついに総合学習(文法やlisteningやspeakingを学ぶ)2級の内容を学び終わった。とはいえ、この総合学習の教科書は最高で10級まであるため、まだ中国語をほんの少しかじった程度だと思う。9級や10級の教科書になると新聞に出てくるような難しい単語や文法、また中国の時事的な内容も学ぶようになる。中国にいる間にここまでのレベルを学習するのは時間の関係上厳しいが、日本に関するニュースは中国でも毎日報道しているため、理解できるようになりたい。
2級とはいえ、日本で学んだ内容の復習ももちろんあるが、それだけではなく新しい文法も数多く学んだ。私にとって、特に「重叠」という言葉を重ねる文法が興味深い。例えば動詞の重叠では「这个菜,请大家尝尝。(この料理を皆さん食べてみてください)」といったように、動詞「尝(味わう)」を重ねることによって「ちょっと〜してみてください」という表現をすることができる。他にも形容詞を重ねたり量詞を重ねたりする場合もあり、この文法は日本語にはないため本当に面白い。
また、最近は夜9時頃から中国の番組を見ている。特にお気に入りの局は「东方卫视」という上海のテレビ局だ。「人气美食」という番組では上海市内にある話題のレストランや食べ物の情報を提供してくれるため、上海の飲食店を探すのに慣れていない私を助けてくれる。それに中国語の聞き取りの練習にもなる。
生活面では、今月は复旦大学で開催された日本語スピーチコンテストを聞きに行った。复旦大学で行われたスピーチコンテストは華東地域の大学から出場者が集まる。他にもいくつか地域があり、選ばれた代表2名は来年東京で開催される本選に出場する。課題スピーチと即席スピーチがあり、特に即席スピーチは4分間で話をまとめなくてはならないため、これが中国語のスピーチコンテストだったら・・・と考えると、出場した学生は本当に勇気があると思った。同時に、杉達学院だけではなく、他の大学でも日本語が好きで学んでくれている中国の学生がたくさんいるということを知り、日本語を母国語に持つ私にとって非常に嬉しいことだった。
来週にはいよいよ中国語の期末テストがある。この週末は学校で復習をする予定だ。テストが終われば夏休みになり、8月から北京語言大学に行って短期で中国語を学び、また北京の色々な場所を旅行する予定だ。夏休みも充実した生活を送れるようにしたい。
中国(杉達大学)協定留学(2015.3~2016.2)その3
水曜日から7月に入り、杉達大学での夏休みまであと1週間後と迫っています。前回6月の報告書を書いていたのがつい昨日のことのようで、留学中の月日の流れの速さを感じます。 この一か月は以前とは違い、HSK検定、そして期末テストに向けての学習を中心に行っていました。私は今の時点でHSK検定3級まで取得しています。6級が最も難易度が高い事に比べると今の時点で4級まで取得できていたら、と留学前の準備を時々悔やむときがあります。次回の4級試験は夏休み後、上海で受験する予定です。私は夏休みに用事があり、日本へ帰国しなければいけません。そのため、中国にいるとき以上に学習が必要だと感じ、6月から今にかけ少し焦った気持ちがあります。中国の友人たちとの会話も、耳を中国語に慣らすため、積極的に友人たちと交流するようにしていました。外へ出かけに行ったり、一緒にスポーツをしたりなど、楽しい時間を共有しながら中国語を学べました。期末テストは、英語、中国語(リスニング)、中国語(ライティング)の3科目がありました。ライティングに関しては、この4か月授業内で使用してきたテキスト一冊すべてが範囲ということもあり、予習を早めに始めました。単語や文法など、テキスト前半は記憶から抜けている点もあったため、再度復習。わからない単語や練習問題は記しをつけ、中国人の友人や先生に聞くなどしてテスト勉強を行っています。留学開始から4か月が経過した今、ようやく中国語特有の「ピンイン」(漢字の読み方の記号)にも慣れ、以前より発音が綺麗になったと、中国人の先生にも褒めてもらえるまでになりました。これまでは単語、文法を必死に覚えることだけに集中していましたが、その成果を褒めてもらい、更なる意欲がわいてきました。
生活面についてです。すっかり中国の生活にも慣れ、自分の好きな食べ物や飲み物の名前などを覚えたり、よく立ち寄るお店の人と顔なじみになったりなど、楽しいことも増えてきました。端午节(中国の連休。今年は6月20~22日)には、日本の友人たちと、日本人が主催しているブラスバンドを聞きに行ったり、連休最終日には中国人の友人たちと今中国で流行っているという、脱出ゲームやお化け屋敷に行ったりもしました。男の子、女の子が混ざり、そして大人数だったこともあり、わいわいと楽しく過ごすことができました。日本にいた頃、私はそんなに外出することが多くはなかったため、まさか自分が中国にきてお化け屋敷や脱出ゲームを体験できるとは思ってもみませんでした。
1週間後から、夏休みに入ります。私は来年就職活動を控えており、留学後時間がないという事もあり、この夏休みに車の免許を取るため日本に帰国することになっています。約1か月滞在したのち、上海に戻り、その後友人の故郷蘇州(上海から車で4時間ほどの所)とまた別の友人の故郷、河南へと旅行へ行く予定です。留学前に免許を取得していれば、と悔いはありますが、この夏休み、できる範囲で中国を楽しみたいと思います。