中国(杉達大学)に協定留学している学生から現地レポートが届きました。 派遣留学生の声:中国

2015年10月10日 

留学生の声 ①
北京での生活も慣れ、8月後半には夏のサマースクールの授業も終了しました。今回初めて北京に訪れて、たくさんの場所に行くことができました。頤和園、天壇公園、天安門広場など中国の有名な観光スポットに行くことができてとても嬉しかったです。実際に訪れてみて、どこもとても広く、大きかったです。今まで本や動画で見たことがありましたが、実際にそのスケールを肌で感じることができました。 それから今月は自分の誕生日ということもあり、クラスメイトや北京で私が知り合った人たちが集まり、お祝いをしてくれました。まさかこんなにたくさんの人たちが集まってくれると思わなかったので、とても驚きました。イタリア、アメリカ、韓国、日本の友達が集まり、みんなそれぞれ自分の国のバースデーソングを歌ってくれてすごく新鮮でした。今までの人生の中でこんなに国際色豊かな誕生日会は初めてでした。これも留学に来たからこそできた体験なのだと思いました。そして出会って2週間程しか経っていないのに、集まってお祝いしてくれて本当に嬉しかったです。この出会いを大切にしていきたいと思います。

北京での授業が終了した後、上海の杉达大学で出会った友達の家に行きました。彼女の家は北京から列車で2時間ほどの「石家庄」という場所です。彼女の両親はとても親切にしてくれて嬉しかったです。また茶屋を経営しているので、お店のほうにも案内していただきました。店の商品はすべて無農薬のお茶の葉を取り扱っているそうで、すごくおいしかったです。それから周りの店の人たちも知り合いのようで、周りの店同士でのコミュニティが強いと感じました。他の店なども見て回り挨拶をした時に、お店の商品をくれたりみんなで私の話をしている様子を見て、店を出している人達の間での情報共有や、繋がりをとても大切にしているのだと感じました。

上海に帰る時、人生初めてのベッド付き列車に乗りました。約18時間の列車の長旅を終えて、ようやく上海に戻りました。今回の夏休みは今まで体験したことのないようなことがたくさんできたので、とても濃い夏休みとなりました。

留学生の声②
この一ヶ月間、北京語言大学で中国語を勉強してきた。こんなに毎日中国語に触れ毎日北京で様々なことを学べた夏休みは先にもあとにもこの夏休みだけだと思う。

クラス分けのテストが最初に行われ、私はD班に決まった。D班はおそらく一番日本人が多いクラスで、クラスメイトの約半分が日本人だった。その他は韓国、ドイツ、ロシア、マレーシア、イギリスなどの学生がいた。

私が参加したプログラムは午前と午後どちらも授業があるクラスなので、口語、聴力、読解、作文、習慣用語の5科目の授業を約4週間受けてきた。初めは口語の授業で、それぞれ自己紹介するところから始まったのだが、クラスメイトの中国語のレベルの高さに驚いた。日本人もほとんどの人が中国語を専攻していたり、父母が中国人という環境で育った人も多く、あんなに流暢なのも納得がいった。彼らを見て、もっと頑張ろうとも思ったのと同時に、不思議と肩の力が抜け、純粋に中国語を学ぶことをこの1ヶ月間は楽しめばいいのだと思うことができた。

さすがD班だけあって、授業の内容もかなり豊富で私にとって結構難しかった。進むスピードも速いので、予習をしていかないとついていくことが出来ない。特に習慣用語は今まで学んだことがない「中国人が日常的に使う言葉」を学ぶので、出て来る漢字は簡単だけど意味がさっぱりわからないという言葉がしょっちゅうでてくる。最初は慣れなくて1ヶ月乗り切れるかどうかも心配だったが、日が経つにつれ、だんだんとどのように自分のなかで生活を回していけばいいのかわかるようになってきた。D班の授業はたしかに難しいけれど、その分新しいこともたくさん学べてかなり充実していた。

ただ、午後も授業があったため北京市内を観光で廻るという時間がとれず、さらには軍事パレードの関係で天安門と故宮博物館は入ることができなかった。それでもプログラムの中には万里の長城や798(現代アートが集まる場所)に行く機会もあり、何としてでも行きたかった万里の長城に行くことができた。余談ではあるが、ある有名な言葉がある。「不到长城非好汉」という言葉だ。これは万里の長城に登らなければいい男にはなれないという意味で、そのくらい登る価値があるという意味である。いい男になるかどうかは別として、北京にきて登らないで帰るのは本当にもったいないと思うくらい素晴らしい場所だった。最終日には故宮博物館と天坛は見たかったので故宮の北側にある公園の展望台に登って故宮博物館を一望してきた。北京も上海に負けない魅力が本当にたくさんある。絶対またいつか北京に訪れたい。

五道口(北京語言大学の最寄駅)付近は多くの外国人が住んでいたり留学生もたくさんいるので、外国人にとってもかなり住みやすい環境に整備されている。上海では留学生は比較的少ない環境で学んでいたが、北京語言大学は留学生が本当にたくさんいるため、こんなに中国語を学んでいる外国人がいるんだと改めて驚かされた。

クラスメイトにも本当に恵まれていたと思う。私は上海から一人で来たため友達ができるか心配していたが、クラスメイトはみんなフレンドリーですぐに打ち解け合うことができた。また同い年ぐらいの生徒以外に家庭を持っている人や仕事をしている人も多く、来年大学4年生になって就活などが始まる私にとってすでに様々な経験をしている人から話を聞くことができたのはかなり貴重な機会だった。

北京に来てからさらに多くのいろいろな国の友達ができた。このD班がもう一度集まる機会はおそらくないと思うが、今後も良い関係を保っていけるようにお互い連絡をとっていきたい。
もうすぐ新学期が始まる。あと残り半年間、気合をいれて悔いの残らないように過ごして生きたい。

留学生の声 ③
8月も残り今日を残すだけとなり、明日から9月が始まろうとしています。杉達大学の夏休みが7月第二週から始まったことを考えるとこの1か月半、あっという間に時間が過ぎていったように感じます。夏休み開始後、私は杉達大学、上海を離れ日本に帰国しました。本来留学中である今中国を離れる事は自身の中国語のレベルを上げるためにも良いことではないと思いましたが、来年に控えている就職活動前にどうしても自動車免許を取得しておかなければいけませんでした。

私自身の故郷が地方にあるため、就職を地方にする、と考えた際、自動車免許を取得していないと不利になると考えたためです。約2週間、千葉県での免許合宿、その後の学科試験が終わるまで中国にいた頃よりは中国語に触れる機会は多くはありませんでした。しかし、空いた時間に中国で見ていたバラエティー番組を見たりするなど、耳を慣らす作業は続けていました。また帰国後HSK試験4級の試験を受けるつもりでいたので、問題集を日本で買い、リスニング問題を中心に勉強したりするなど、日常生活で中国語の文面に触れる工夫もしていました。また、日本に帰国した私に興味をもってくれた中国の友人たちの存在も大きかったと思います。

日本の街並みや私の故郷の写真など、同じ世代の若者として日本での日常生活に興味をもってくれた友人たちがWe chat(日本でいうLINEのようなもの)で日々連絡をくれました。そこでの会話ももちろん中国語だったので、友人とのやりとりの点では中国にいる時と変わらないように連絡をとっていました。7月後半からは、杉達大学日本語学科の友人たちが日本へ2週間の短期留学へとやってきました。ちょうど自動車免許の合宿と重なっており、あまり会うことはできませんでしたが、予定が合った8月の自由行動の日には東京を案内し、一緒に昼食を食べ、近況を報告し合いました。韓国やタイなど、他の国の学生たちとグループを組み日本語で交流し合いながら日本語を学ぶ彼女達の話を聞き、改めて自分自身の中国語の学習への姿勢を正そう、と思いました。

ちょうど3日前に私は上海へと帰ってきました。久しぶりの現地の中国語、現地の人々との交流は上海へ帰ってきたのだという感覚を取り戻させるものと感じました。今現在夏休みのため、日常生活で困ったことがあれば、少々のことは自分で対応しなければいけません。同時にこれまでは中国の友人や先生方に留学生活を支えてもらっていたのだと実感しました。明日9月1日からは約1週間、中国の友人たちと中国山東省青島へと旅行に行きます。11時間バスで揺られたり、現地で海へと入る予定です。異国での旅行のため、十分安全に注意しながら、旅行をしてきたいと思います。