中国(杉達学院大学)に1年間留学している学生から現地レポートが届きました。その3 派遣留学生の声:中国
2015年12月15日
3日前から12月に入り、2015年も残すところ1か月を切ってしまいました。11月後半から上海もようやくコートを着なければいけないほど冷えてきました。部屋も暖房を常にいれていないと寒さを感じるようになり、先週1週間は体調があまり思わしくありませんでした。留学生活9か月目になりますが、気候の変化が日本と少し異なるため、生活に慣れたと油断してはいけないと感じます。
11月はとても忙しい月でした。まず、11月4日に杉達大学の各国の留学生たちによる文化祭が行われました。日本はもちろん、フィンランド、オランダ、ブルガリア、シンガポール、イギリスなどさまざまな国の留学生たちが自国の文化や食事を提供し、たいへんにぎわった文化祭となりました。私は他の日本からの留学生の2人と協力し、日本の豚汁を作り、1杯3元で提供しました。たった2時間だけの文化祭でしたが、この日のために材料準備や店の装飾作りなど、多くの時間を費やしました。前日は睡眠をあまりとることができませんでしたが、翌日中国の学生はもちろん、先生方やヨーロッパの留学生たちも買いにきてくれ、おいしそうに食べる姿を見る事ができ、疲れが吹き飛びました。特に、オランダの留学生は3杯ほど食べてくれたことが印象に残っています。秋の寒い天気でしたが、浴衣を着て豚汁を提供しました。課題や授業と並行しての準備になりましたが、満足のいく結果になったと思います。
勉強面についてですが、11月後半から新たな取り組みを始めました。パワーポイントを使って自国についての紹介を作り、中国語で発表する、というものです。これは本来、金曜日の一コマの授業内で行われていました。しかし、中国語を教えてくださっている先生の機転で、中国の学生たちや、ヨーロッパの学生たちも招き、金曜日の午後にさらに発表をするという取り組みにまでなりました。はじめ、この提案を聞いたとき、正直自分の実力に自信がなかったため、あまり乗り気ではありませんでした。中国の学生たちに自分の中国語が通じるか。そして、2週間に1回ある自分の発表をこなしていけるか。パワーポイントも手を抜くことなく作成することができるか。さまざまな不安が頭をよぎりました。しかし、先生は、「会社に入ってからは失敗できない。このような学生時代に多く経験を積み、失敗しておくことが大切」とこの取り組みの目的を話してくれました。確かに、留学前、恵泉での授業でも、パワーポイントを制作し、みんなの前で発表、という授業はありました。しかし、それは日本語でのパワーポイント制作であり、日本語での発表になります。しかし、この中国での取り組みは、習った中国語を駆使し、中国人はもとより、ヨーロッパの生徒たちの前で行います。留学しなければこのような体験はできなかっただろう、と前向きな気持ちになることができました。もともと私は積極的な性格ではありませんが、今回の留学を機会に、少しずつ自分がいい方向に向かっている気がします。
残りの留学生活、1か月半ありますが、今までよりさらにいい経験、思い出ができるよう過ごしていきたいと思います。