それから所属しているクラブのコンサートがありました。私はフルートの子と一緒にアンサンブルをやりました。このクラブに所属できていることや、発表までの手助けをしてくれたのは中国の友達たちなので、この舞台に上がることができて本当に感謝しています。今回で最後の発表となりましたが、一年間のクラブ活動を通して本当に良い経験ができました。音楽を通して、たくさんの人たちと繋がれたことは私にとって本当に宝物です。
中国(杉達学院大学)に1年間留学をしている学生より現地レポートが届きました。 派遣留学生の声:中国
2016年01月15日
留学生の声①
12月になると、寒さは一層厳しくなりました。最近中国では寒さに加え、大気汚染もひどくなっているように思い、毎日上海市内の空気の濃度をチェックしている日々です。
私の留学生活も残り1ヶ月となりましたが、12月はたくさんの行事があり、毎日忙しい日々をおくっています。
今年はヨーロッパからの留学生もいるため、学校が私たち留学生のためにクリスマスパーティーを開いてくれました。先生方は教室内の装飾から、食べ物や飲み物、クリスマスのプレゼントまで用意してくださいました。留学生と国際交流課の先生方が集まり、みんなで楽しい時間を過ごしました。中国留学を通して、フィンランド、オランダ、ブルガリアの学生たちと関われることはすごく貴重なことだと思います。
授業面については、先月に続いて週に1回のプレゼンテーションにとてもやりがいを感じています。日本について紹介できることに加えて、中国の学生から中国のことについても聞くことができるのですごく良い機会です。最近、人に何かを伝えるということがようやく分かった気がします。どんな風に話したら聞いてくれるか、興味を持ってくれるか、自分の知っている限られた中国語でどんな風にプレゼンテーションを展開していくかなど、発表していて面白いと感じます。まだまだプレゼンテーションのスキルは低いですが、この機会を通して少しずつスキルアップできればと思います。
あと残り少しの留学生活を悔いの残らぬよう、日々大切に過ごしていきたいです。そして、自分から積極的に動いていけるように頑張ります。
留学生の声②
12月といったら、やはりクリスマスだろう。個人的に一番好きなイベントがクリスマスのため、日本では毎年色々な場所のクリスマスイルミネーションを見に行っていたが、上海は残念ながら日本ほどイルミネーションが多いわけではなく、上海の中心街にあるデパートぐらいしかクリスマス感が漂っているところはない。日本も同様だがクリスマスはもともとアジアの文化には存在しないため、中国でも最近になって始まった若者向けのイベントである。クリスマス・イヴは家族というより恋人や友達と過ごすことが多いようだ。食事をしに行ったり、カラオケや映画に行ったりするのが、クリスマスの主要な過ごし方らしい。少し余談だが、中国で12月24日は「平安夜」といい、この日は林檎を食べる。林檎は中国語で「苹果(ping guo)」といい、「苹」の発音が24日の「平安夜(ping an ye)」の「平」の発音と同じため、林檎を食べる習慣があるそうだ。なので、24日になると町のいたるところで林檎が売られている。
クリスマスは中国では最近生まれたイベントではあるが、学校内ではクリスマスに関連するイベントが目白押しだった。まず15日に留学生で小さなクリスマスパーティーが催され、みんなでチキンやピザ、ケーキなどを食べた。杉達大学の国際交流課からはかわいい猿のぬいぐるみが一人一人にプレゼントされ、他の国の留学生や先生との交流を楽しんだ。
杉達の学生によるイベントも今月は多く、22日は外国語学科による劇やダンスなどの発表や、23日には音楽クラブや舞踊クラブによる発表が学校内にあるホールで行われた。どれもなかなか見応えがあり、中にはコンサートのような雰囲気のものもあって非常に面白かった。日本の大学はもとから全寮制が多くないため、夜にこのようなイベントが行われることは少ないが、中国の大学はすべて全寮制のため、このようなイベントを夜に行われることが多く、司会者やスタッフもほとんどが学生でまかなわれている。リハーサルなども行われており、かなり本格的である。
25日のクリスマスの夜には、日本語学科の4年生の友達と一緒にパーティーをした。みんなで材料を買いに行き、共同キッチンでパスタやサラダ、ミネストローネを作り、ケンタッキーでバリューパックを買い、クリスマスの音楽をかけながら楽しい時間を過ごした。
12月はクリスマスがあるので浮かれてしまいがちだが、もちろん勉強もしっかりやっていた。毎週金曜日はプレゼンテーションを行い、大好きな沖縄のことについて発表し、新しい友達も増えた。プレゼンテーションが終わった後、毎回質疑応答の時間があり、中国の学生が質問してくれるのだがやはりネイティブが話すため一回では聞き取れない時も多くある。普段私たちと話してくれる友達は、「外国人に向けて」の話し方をしてくれているということがよくわかったので、これからももっと練習する必要があることを実感した。教科書の勉強はもちろん大切だが、ネイティブの話し方や少し方言が入った発音といったものは中国の人とできるだけ関わり、練習していくしかない。そういった練習をいつでも、いくらでもできる環境にいられる私は本当に幸せ者だと思う。
2015年は良いことも悪いことも、中国語に限らず、初めての一人暮らしの中でたくさん「収穫」した年だった。2016年はたくさん学んだものを「維持」していく年にしていきたい。
留学生の声③
上海もすっかり冬の季節となり、残りの留学生活も残り約1か月となりました。もうあと2~3日で新年の2016年に入ってしまうという感覚が未だにないため、留学生活もまだ残っているのではないかという気持ちで日々過ごしています。
さて、この頃中国では大気汚染が問題となる日が多くなってきています。日本のニュースでもPM2.5と名前がつけられ問題となっていると思います。上海市内も日により汚染度合いは違いますが、秋に比べ空気が悪いと思える日が多くなってきました。しかし、特別に外にいる時間が長い、という事もないので、その点では日本での報道との温度差を感じます。一般の人々でも、マスクをしている人を見かけることは多くはないです。しかし、日本よりも乾燥しているので、個人的には乾燥対策としてマスクは必須だと感じました。来年からの留学生の参考になればと思います。
生活面に関しては、半年経ったころからようやく慣れてきた、という実感がわいてきました。特に、9月からフィンランドやオランダ、ブルガリアなどから別の留学生たちが来たため、先生方がこれまでよりもさらに手厚く面倒を見てくれました。12月中旬には、オランダからの留学生たちが帰ってしまうこと、またブルガリアからの留学生の誕生日があったことから、早めのクリスマス会を行いました。ケーキを始め、ピザやサラダなど、日頃中華料理づくしだったため、新鮮な気分で食べることができました。他の留学生たちとも話す機会があり、多くの学生たちと交流ができたと思います。しかし、ヨーロッパからの留学生たちは中国語を学び始めたばかりのため、コミュニケーションをとるには英語が必須となります。私はもともと英語には自信がなく、また中国語の学習にこの半年間力を注いでいたため、英語を話すことにさらに自信を失っていました。しかし、他の留学生たちは私たちにもわかりやすい英語をゆっくりと話してくれたため、コミュニケーションをとり、交流することができました。中国に留学しているので、中国語しか学べないと思っていましたが、他国の学生もいるため十分に英語を学ぶ環境が揃っていると感じました。また、クリスマスがあったため、中国の友人たちとも、私たちの寮で食事を一緒に作り、食事会を開くなど、多くの交流をすることができた12月でした。
勉強面についてですが、11月中はひたすらHSK5級の試験勉強をしていたような気がします。4級は非常に簡単に感じたため、夏休み後すぐに受験しておけばよかったと後悔しました。中国でHSKを受験する際は日本よりお金が多少かかってしまうこともあり、不合格だったときのことを考えてしまい、挑戦する気持ちが消極的になっていたと思います。しかし、留学中にどのくらい力がついたかを知るには、検定などを受け、数字で自身の力を確認するしかないと思います。私は未だHSK試験では落ちたことがありませんが、最上位の6級を取るまで、落ちることを恐れるのではなく合格することだけを考え、勉強することが大切だと考えています。私は帰国後に、就職活動をしながら大学卒業までにはHSK6級を取得するつもりです。中国の先生たち曰く、外国人にとってとても難解な内容だそうですが、中国語習得への近道だと思い、学習を続けたいと思います。