4月1日は、日本語日本学科で行われるMT(メンバートレーニング)という合宿に参加した。1泊2日の日程に少し不安を感じたが、韓国の学生たちと仲良くなるための良い機会であると思い参加を決めた。いざ参加してみると、バーベキューをしたり、夜中に海へ行ったりするなどとても楽しい2日間を過ごすことができた。そしてMTでは参加者がグループごとに分かれ、ダンスを披露するイベントもあった。それに先がけて3月後半から、そのグループで毎日K-POPダンスの練習を開始した。私のグループは女子5人、男子2人で構成されており、私たちが選んだその曲のダンスは少し複雑で苦労したが、毎日楽しく練習をし、ダンスを披露することができた。日本では滅多に経験できないことだと思ったので、私にとってとても新鮮だった。
3月から韓国(聖公会大学)へ1年間留学している学生から現地レポートが届きました。 派遣留学生の声:韓国
2016年04月15日
学生①
韓国への留学開始から約2ヶ月が経った4月は生活や授業にも慣れ、現地の友人も増えたことから毎日を楽しく過ごすことができた。
4月2週目になると中間テストが始まった。韓国に来て初めての中間テストだったので、緊張と不安でいっぱいだった。講義によってさまざまな試験形式があり、テスト形式の教科については教科書やプリントを中心に勉強し、最善を尽くした。「自己紹介文作成および面接」という科目では、将来の夢と就きたい職業についての発表とその発表原稿の提出を課せられており、自らの人生設計について改めて考えることができた。今回の中間テストの中でも、一番苦労したのが「女性の平和と生命」という科目の試験形式だった。というのも3人グループになり、性売買についての調査と発表しなければいけなかったからだ。すぐに3人の意見が一致することもなく、お互いの意見に耳を傾けながら議論をし、発表スライドを用意していたため、作成しては修正をする作業を発表前夜まで繰り返していた。性売買の実態、それに対する各国の対応や法律についてまとめ、どうにか発表本番をむかえることができた。
大変だが楽しい学校生活に加え、私生活も十分に充実しており、恵泉から一緒に留学に来ている友人と定期的に集まっては交流している。彼女といると、やはり気が楽になり安心して色々な話をすることができるので、これからも一緒に留学生活を乗り越えていくために重要な存在であると思っている。一方で、MTに参加したことで韓国の学生との交流も以前より多くなり、道端で会うと挨拶を交わすなど、留学生として韓国での生活を満喫できているので嬉しく思っている。これからも、今以上に充実した生活を送れるように頑張っていきたい。
学生②
4月になり、韓国では桜の蕾が膨らんでくる頃、日本学科のMTがありました。MTとは、学生達がゲーム、ダンスや歌のパフォーマンス、そして先生たちとの食事やお話を通して学科の親睦をさらに深め、お互いを知ることができる一泊二日の行事です。韓国の大学では一般的なようなので、韓国の大学文化をまた一つ経験できて良かったです。
長崎大学の学生の方々と交流する場もありました。恵泉のFSと同じようなプログラムがあるそうです。また、韓信大学の学生が長崎大学へ留学もしていたこともあり、関係も深いそうです。この交流プログラムの中に韓国と日本の関係について、長崎大学の学生2人、韓信大学の学生2人、そして私たち恵泉の2人の6人でディスカッションをする場がありました。慰安婦問題や韓国と日本の政治関係の話が主要テーマでした。皆それぞれの経験から感じたことなどを含めて話をしていて、それについて思ったことがあれば、自分の意見を述べることはできましたが、自らの経験や勉強不足なところから、自分から話を切り出すことができなかったので、自分の未熟さがまた一つ見えたと感じました。この長期留学で語学力だけでなく、経験を通して様々な知識もたくさんつけたいと感じました。
4月になって韓国では日が長くなり、日中は暖かい日差しもさすようになった。また、聖公会大学韓国語学堂では中間試験が終了し、5月11日にある期末試験に向けて、今まで以上に気を引きしめ、日々勉強に励んでいる。
聖公会大学韓国語学堂での授業は、月日が経つにつれ、先生やクラスメイトとの距離もより一層近くなり、今まで以上に楽しい授業を受けることが出来ている。特に、4人1チームになり、そのチームごとに韓国に関して動画を作るという課題では、クラスメイトとの距離がより一層縮まった気がした。私のチームはイタリア、中国、台湾、日本人で、外国人の視点から見た韓国文化の不思議な部分について韓国人にインタビューする動画を作った。どのような質問をして、どのように動画を編集するのかなど、一からすべて自分たちだけで作り上げたため、大きな達成感を得ることが出来た。また、4月29日に開催された聖公会大学韓国語学堂スピーチ大会では、語学堂に通う学生たちの代表者がそれぞれのテーマに沿って韓国語で発表を行った。私も代表者のひとりに選ばれ、韓国語を学びながら生じる感情についての発表を行った。発表原稿を書いている際に、自身が初めて韓国語を学びたいと思った瞬間や、初めて韓国語が通じた瞬間、これまで韓国と携わってきた中で生じたさまざまな感情を思い出した。それと同時に1年間の留学を今後どのように過ごしていくべきなのか、考える良い機会となった。
日常生活の中でも、さまざまな出来事があった。その中でも特に印象に残っているのは、韓国人の友人が4月から兵役についたことである。以前から韓国籍の男性が軍隊に行く義務があることは知っていたが、実際に友人が軍隊に行くことは初めての経験だった。同い年の友人が軍隊に行くということに対して実感がわかずにいたが、聖公会大学でも私と同年代の友人たちが現在兵役中だという話を聞いた。2年間という月日が彼らにとって長いのか短いのか分からないが、韓国の軍隊制度を身近に感じる出来事であり、現在韓国と北朝鮮は休戦中だという事実を再認識した出来事でもあった。以前、語学堂の授業の中で、韓国と北朝鮮は統一するべきか、という話をした際に、語学堂の先生はもともと同じ国だったため、いずれ統一される方が良いのではないかと言っていたのに対し、クラスメイトは皆、統一に反対していたことが印象的であった。その理由としては、もし統一された場合、韓国に対して悪影響が及ぶ確率が高いと判断したためであった。私は、韓国と北朝鮮が統一される、されない、どちらが良いなどと言った考えを出すには知識不足だったため、今後この問題についても学びを深めていきたいと感じた。また、軍事境界線にも一度行ってみたいという考えがうまれた。
3月からの留学生生活は、語学堂での授業が始まってから現在まで、毎日出される課題の他に試験勉強、プロジェクト特別課題など、常に忙しい状況で時間に余裕がなかった。しかし、5月13日に今学期の語学堂が終了すると、約2週間は休みになるので、資料館や博物館など韓国に関しての知識が得られる場所に行けたら良いと考えている。