4月1日から2日にかけて、韓信大学日本学科のMTと呼ばれる全学年対象の学科内オリエンテーションに恵泉の後輩と参加し、カピョン(加平郡・가평)へ行きました。カピョンへ向かうバスのなかで、恵泉の後輩と『私のオオカミ少年』という映画を鑑賞し、感動で泣いているなかカピョンに到着しました。カピョンは自然豊かで空気もきれいな場所で、宿泊したペンションの横には川があり、ゆったりとした時間が流れているようなところでした。1年生は全員参加で2年生からは自由参加となり、3~4年になると参加する学生が比較的少なくなります。1年生を中心にゲームや歌、ダンスの発表といったイベントが企画されていますが、22時を過ぎると飲み会が始まり、学生から教授までが一緒にお酒を飲み、交流を深めます。韓国でも日本と同じく20歳から飲酒が可能ですが、年齢の数え方が日本とは異なり、実際よりも1歳多く歳を数えるので、日本では19歳なのに韓国では20歳となります。私は、日本の年齢の数え方でも既に20歳だったので、韓国のお酒文化でも欠かせない焼酎とビールをいただきました。朝の3時ごろまで韓国の怪談話やお互いの国の文化などなどについて話し合い、眠い人は勝手に寝ていました。留学が始まって以来、交流の機会がなかった日本学科の学生や教授と交流できたことは、友達を増やすきっかけにもなりました。実際にMTへ参加以降、日本学科の学生と一緒に食事へ行ったり、お互いにわからない日本語やわからない韓国語を聞き合ったりすることができるようになりました。
3月から韓国(韓信大学)へ9ヶ月間留学している学生から現地レポートが届きました。 派遣留学生の声:韓国
2016年04月15日
学生①
7日水曜日は、韓流文化授業にて「あなたにとっての韓流とは」について発表があり、私は「韓国手話」について、韓国手話を使用しながら発表をしました。初めてみんなの前で韓国語と韓国手話を使って発表をしたので緊張しましたが、みんなが飽きずに聞いてくれ、手話に興味を持ってくれたことが嬉しかったです。
9日土曜日は、長崎大学から来た日本人留学生と韓信大学の韓国人学生が鍾路3街のカフェで「これまでの日韓関係」、「日韓関係のこれから」についてディスカッションをしました。そのあとは光化門や韓国伝統の建物を見て観光したり、さきほどのディスカッショングループで食事をしたり、平和交流をしました。「これまでの日韓関係」というテーマについて意見として出たのは、「日韓政府間で解決されてしまったけど、慰安婦問題、歴史認識問題、領土問題を未だ抱えているので、政府間では良好な関係を築けているとは言えない」というものでした。また、「日韓関係のこれから」というテーマについては「食べ物などを介しての文化交流を通じて、まずはその国を知り、続いて実際にその国に行き体験する」、「友達を作る」、「同じアジア人で顔も似ているが、国によって価値観が全く違うということを知ることが大切だ」、「教科書は、もっと詳しく書く必要がある」という意見が出ました。このように日本人と韓国人が、お互いに平和に対しての意見を交換する機会はとても貴重で、今年2月に参加した「東アジアFS」での学びを思い出しました。
13日水曜日は韓国国内で選挙があり、祝日も重なっていたので学校がお休みでした。ルームメイトであるウズベキスタン人のお姉さんと友達、私の親戚たちと車をレンタルし、『冬のソナタ』のロケ地でも有名なナミソン(남이섬)に行ってきました。ナミソン付近はタッカルビ発祥の地でもあり、有名だそうです。祝日ということもあり、カップルや家族連れが多かったのに加え、ナミソンを訪れる外国人が多かったのが印象的でした。
20日水曜日には、韓国語クラスの中間試験があり、筆記と会話の試験が行われました。試験範囲が広かったので、苦手なポイントを中心に基本的な文法や単語を復習してからテストに挑みました。筆記テストへの手ごたえはありましたが、会話テストはそもそも試験方法がよくわからなかったので、試験の出来に不安を覚えたというより、試験の方法に不満を感じました。なので、次に行われる期末試験のときには適切に対応できるように、試験対策をしたいです。
すべて書ききることができないくらい、ある日曜日は留学生仲間である恵泉の後輩と買い物に行ったり、MTで知り合った教授と学内でお昼ご飯を食べたりと、4月はとても交流の多い月でした。恵泉も新学期が始まり、スカイプを使って「東アジアFS」事後授業を一緒に受けることができました。遠隔で授業を受けることが初めてだったのでどうなるかと思いましたが、韓国にいても恵泉の授業を一緒に受けることができて嬉しかったです。引き続き、韓国で留学生活を頑張りたいです。
学生②
4月になり、韓国では桜の蕾が膨らんでくる頃、日本学科のMTがありました。MTとは、学生達がゲーム、ダンスや歌のパフォーマンス、そして先生たちとの食事やお話を通して学科の親睦をさらに深め、お互いを知ることができる一泊二日の行事です。韓国の大学では一般的なようなので、韓国の大学文化をまた一つ経験できて良かったです。
長崎大学の学生の方々と交流する場もありました。恵泉のFSと同じようなプログラムがあるそうです。また、韓信大学の学生が長崎大学へ留学もしていたこともあり、関係も深いそうです。この交流プログラムの中に韓国と日本の関係について、長崎大学の学生2人、韓信大学の学生2人、そして私たち恵泉の2人の6人でディスカッションをする場がありました。慰安婦問題や韓国と日本の政治関係の話が主要テーマでした。皆それぞれの経験から感じたことなどを含めて話をしていて、それについて思ったことがあれば、自分の意見を述べることはできましたが、自らの経験や勉強不足なところから、自分から話を切り出すことができなかったので、自分の未熟さがまた一つ見えたと感じました。この長期留学で語学力だけでなく、経験を通して様々な知識もたくさんつけたいと感じました。
4月13日の祝日は、ドラマ"冬のソナタ"のロケ地でも有名なナミソンに行きました。ルームメイトである恵泉の先輩の親戚が韓国にいるので、私と同じ交換留学生であるウズベキスタン人の皆で一緒に行きました。ナミソンはとても空気が良く、桜も満開で観光するにはとても良い時期でした。韓信大学はソウル郊外にあり、なかなか遠くまで行って観光をする時間がなかったので、気分転換にもなりました。
日本学科の教授と食事をする機会もありました。先生自身、日本に留学をした経験もあったということで、日本に来て感じたことや留学を通しての苦労などもお聞きすることができました。韓国に留学している間に、実行したらタメになることなどをアドバイスしていただけたので、実践してみようと思います。
4月下旬になると、大学が中間試験の期間に入りました。韓国語の中間試験は範囲がとても広かったのですが、レベルが初級だったので少しやさしい内容だと感じました。それなのに結果を見てみると、ケアレスミスが多いことがわかりました。次回の試験では、そのようなミスをしないように落ち着いて臨みたいと思いました。
そして、その試験期間中に日本学科の会長と先輩の三人で、水原純福音教会へ行ってきました。私は無宗教なので、教会に行くのは初めてでしたが、私たちと同世代の学生が多くいたので、ゲームなどを通して仲良くなれました。ボトルや靴下といった教会からのプレゼントをもらったり、昼食にはチキンとピザを食べたりすることもできました。いずれにせよ教会に集っていたみなさんが、私たち日本人を暖かく迎えてくれたことがとても印象的でした。