上海での留学生活が始まってから3ヶ月が経過した。最近はカナダ、アメリカ、タイ、アフリカ、エジプト、イエメンといった、いろんな国から留学生が来ており、寮が賑やかになった。杉达学院大学はより一層、国際色豊かになった。
3月から中国 杉達大学へ留学している学生から現地レポートが届きました。学生① 派遣留学生の声:中国
2016年05月15日
<勉強面>
中国語の授業だけでは学習不足だと感じた私は、HSK5級の過去問集を解き始めることにした。5級レベルだと、中国語の新聞・雑誌を読んだり、中国語のテレビ・映画を鑑賞したりすることが出来る。また、中国語を用いて比較的整ったスピーチを行うことが出来る。
5級の問題を解いてみたところ、語法が少し難しいと感じた。過去問集にも解説は載っているが、詳しく書かれていないので、私はわからない所をライティングの先生に教えてもらっている。また、私は新しく知った単語や故事成語の意味を全て調べ、ノートにまとめるようにしている。時間は掛かるが、中国語をマスターするために努力をしている。
3ヶ月前と比べると、私は通訳の授業で先生が読み上げた文を少しだけ上手く訳せるようになった。私にとって、日本語から中国語に訳すよりも中国語から日本語に訳す方が楽だ。先生が他の学生を当てている間、私は訳し方が分からない言葉や表現をメモするようにしている。メモした言葉や表現は後でノートにまとめ、見直すようにしている。私はこれを地道に続けていたおかげで、すこしでも多くの言葉を学ぶことが出来た。
通訳の授業も今学期はもう終了し、最後に期末テストがある。期末テストは日本語から中国語、中国語から日本語に訳す問題がそれぞれ10問出題される。私は期末テストに備え、中国語に訳した文と日本語に訳した文を両方暗記するようにしている。中国語から日本語に訳した文は自分で考え、日本語から中国語に訳した文は中国の友達に添削してもらった。
英語の授業は相変わらず落ち着かず、私はいつも緊張感を持って授業に臨んでいる。最近は「中国の学校に日本の文化祭や体育祭、修学旅行のような活動を取り入れたら、あなたは賛成するか、反対するか」についてディスカッションした。このトピックは私が考えたもので、ディスカッションを始める前、先輩や友達にそれぞれ小学校と中学校の活動について説明してもらい、私は高校の活動について説明した。中国の学生たちは自分が経験した活動について話した後、学校に様々な活動を取り入れたほうがいいということに賛成してくれた。私がこのトピックを選んだ理由は、中国の学生たちに日本の学校の特徴を伝えたかったからである。中国は教育に熱心な国なので、ほとんどの学生は勉強中心の学校生活を過ごしてきたと思う。しかし、だからこそ、中国は賢い学生が多いのだとも私は思った。今学期の英語の授業はもう終了し、最後に英会話のテストがある。会話の内容は分からないが、私は落ち着いて話すように心がける。
<生活面>
"五一劳动节(メーデー。中国では祝日)"のため、私たちは4月30日から5月3日まで4連休だった。連休1日目、私は親戚の家にお邪魔して、中国の家庭料理を堪能した。私のために様々な料理を用意してくれたことはとても嬉しかったし、どの料理も本当に美味しかった。この日はじめて一人で出掛けたので少しドキドキしたが、楽しかった。連休2日目、私は親戚達と"上海辰山植物园(上海辰山植物園)"へ遊びに行った。植物園は多くの人で溢れかえっていたが、さまざまな植物と風景を楽しむことが出来て良かった。
残り2日間は大学内でのんびり過ごし、連休明けすぐに"上海科技馆(上海科学館)"のボランティア活動に参加した。ボランティアのメンバーは私たち杉达学院大学の学生だけでなく、他大学の学生もいた。私たちはそれぞれ担当するコーナーや役割が異なり、私は機械コーナーのピアノを弾くロボットを担当した。平日にもかかわらず、多くの見物客が訪れていた。朝9時から夕方4時までのボランティア活動では退屈に感じる時間もあったが、空いた時間に科学館を見物することが出来たので、良い思い出になった。
5月はいろいろな行事が重なって、少し慌ただしかった。例えば大学のクラブ団体によるダンスパフォーマンス、演劇学院による芝居などを観に行った。ダンスパフォーマンスは大学の体育館で行われ、ストリートダンスやブレイクダンスを披露する人もいれば、民族衣装を着て踊りを披露する人もいた。みんな共通して、ダンスが上手でかっこ良かった。 演劇学院による芝居の題名は"西京故事"といって、本来ならチケットを購入しなければ観られないが、今回は大学の体育館で演技してくれたので、無料で観ることが出来た。役者さん達はみんな方言でセリフを言っていたが、字幕があったので、多少は理解することができた。芝居の内容は次の通りである。
"ある貧しい一家の父は、自分の娘と息子が良い大学に通えるように、朝から晩まで苦労して働き、"千层糕(蒸し菓子)"を売っていた。しかし、息子は理想と現実のギャップに目標を見失ってしまい、一家全員が途方に暮れてしまった。一家は裕福になったが、生きる目標がないので、味気ない日々を過ごしている。"
気づいたら上海での留学生活は3ヶ月も経っており、2週間後には夏休みが始まる。その前に期末テストがあるので、しっかり復習しようと思う。