夏休みが始まり、私は中国東北部に位置する"吉林省"で2ヶ月間過ごすことになった。吉林省に"延吉市"という地域があるのだが、ここは「吉林省延辺朝鮮族自治州の州都」であり、私の生まれ故郷でもある。
延吉の特徴として、至る所に朝鮮語が表記されていることが挙げられる。例えば、飲食店、病院、駅などの看板には必ず中国語と朝鮮語、2つの言語が表記されてある。街中を歩けば、誰かが朝鮮語を話しているのをよく耳にする。
また、延吉の代表的な食べ物といえば、"冷面"と"羊肉串"である。"冷面"は朝鮮料理の一つで、そば粉・デンプンなどで作ったコシの強い麺をゆでて冷やし、肉・野菜・キムチ・スイカなどをのせて冷たいスープをかけたものだ。いわゆる日本の冷やし中華だが、見た目も味も全然違う。"羊肉串"は羊肉の串焼きで、中国独特の調味料につけて食べる。