私は「ヒンラートナイ村からみるお茶のマネージメント」を自分の体験学習のテーマにしました。カレン族のお茶栽培から販売方法までを中心に、マネージメントにおける多様性や村人にとってお茶とは何かについても、2ヶ月の生活を通して学ぶことができました。
彼らが管理するお茶は、私たちにとっては森にみえる畑で栽培されています。しかし、畑と言っても1種類が栽培されているわけではなく、様々な換金作物と共に栽培されており、化学肥料なども一切使用していませんでした。また販売面では、ある一定の時期になると工場へ卸すお茶や、購入したいという希望者がいれば販売するお茶があります。しかし、あくまで彼らにとってのお茶とは、現金収入のためのものではなく、人が集まり、コミュニケーションをとる場にかかせないものであり、お茶を飲む行為は彼らの独自の文化のひとつでした。さらにお茶の販売をすることで、外部の人と関係を持つことができ、ヒンラートナイ村を知ってもらうという宣伝効果も同時に期待できます。
体験学習を通して、村人にとってのお茶とは飲み物であり、食べ物であり、薬であり、換金作物であり、彼らの森を守る役割も担っていることが分かりました。