カレン民族の森を守る考えとその利用方法-異なる信仰を事例に―

2015年01月21日  投稿者:国際社会学科3年 土田彩実

私はテーマをカレン民族の森を守る考えとその利用法とし、異なる信仰が併存しているヒンラートノーク村で体験学習を行いました。
ヒンラートノーク村の信仰は精霊信仰に加えた仏教と、キリスト教があります。精霊信仰は土着の信仰で、キリスト教は後から入ってきた信仰です。精霊信仰は、自分たちは自然と精霊(超自然)によって生かされていると考えています。そのため、自然や森を守るという考えが生まれます。一方、キリスト教の人は神だけを信じ、神を愛し、神が愛したものを愛すという考えがあるため、自然や森を守ります。このように、森を守る考え方は信仰によって異なっていましたが、実際の彼らの生活はお互いの信仰を尊重しているもので、森の利用方法に差は見られませんでした。

私は元々人見知りだったため、あまり自分から初対面の人に話しかけたりすることができませんでした。しかし今回ヒンラートノーク村にお世話になり、質問をしに行かなくてはいけないという気持ちだけでなく、村人同士の仲の良さをみて、会話に参加したいという気持ちから、村の中を歩き回って村人の名前を憶え、会話をすることができました。いつも話しかけてもらうのを待っていた私ですが、今回のタイ長期フィールドスタディを通して、待っているだけではいけないこと、自分から積極的に物事に参加し、まずは自分のことを知ってもらうことの大切さを学びました。また、すべてがうまくいくわけではなくて、失敗をすることで成功につながることもあるのだと実感しました。

教会

田んぼで行う儀式

お米の精霊を米蔵に呼ぶ儀式