いよいよ体験学習がスタートしました。体験学習ではメンバー各自、自分のテーマに沿った体験学習先でそれぞれ学びを深めていきます。今回は第1期ということもあり、まずは村人と同じリズムで生活し交流を深めること、村の基本的な情報を収集することを目標に10日間過ごしてきました。最初は村人と打ち解けられるか緊張と不安で綯交ぜになっていましたが、そんな気持ちも徐々に消え去って充実した日々を送ることができました。
わたしの滞在先は有機農家の家庭であるため、基本的にお仕事のときは野菜の水やりのお手伝いをしたり、休みのときはメーター区ツアーと題して田んぼやお寺、カフェに連れて行ってもらったりしました。言葉の壁にぶつかって通じ合えないことも多々ありましたが、諦めずに色んな手段をつかって伝え、相手が何を考えているのか想像力を働かせて汲み取ることが何よりも大事なことであると実感しました。
わたしは持続可能な開発を研究テーマのキーワードにしていますが、今回滞在して感じたことは「資源の豊かさと地域の自立」は繋がっているということです。メーター区は自然が豊かな地域で、村人が利用している森林から必要な水を賄い、それらの資源を活かして豊かな食料を得えています。しかし、その豊かさも森林伐採や近代農法などによって直面した問題と向き合い、30年という長い時間をかけて村人が行動してきた成果でもあります。目の前にあるものを大切にし、自然と向き合うことが、地域の自立に必要なのだと感じました。
現在は第2期に向けてチェンマイ市街の寮で準備をしています。第1期の中で特に考えさせられたことが「地域の自立」についてです。メーター区では地域の資源を活用しつつ有機農業や共有林など様々な形で持続可能な開発をおこなっています。その中でも村人がどのような考えを持って地域づくりに関わっているのか、世代交代されようとしている現在地域づくりを担う現役世代と新世代がどのような役割を担っているかを見てみたいと思うようになりました。第2期ではそうしたことを念頭に置いて調査をしようと考えていま..す。