体験学習先候補訪問

2016年10月03日  投稿者:国際社会学科 3年 山﨑汀沙

今日は体験学習先候補である、チェンマイ県メーオン郡にあるメーター区を訪れ、環境・農業系NGOであるグリーンネットの職員で、地元農民であるプイさんにお話を伺いました。

メーター区は300年くらいの歴史があり、7つの村で構成されていて人口は約5000人、世帯数は約1400です。主に農業で生計を立てています。この区は村ごとではなく、区全体が有機農業をベースとした持続可能な開発を進めています。

メーター区には持続可能な農業組合があり、その組合員には有機農家も近代農業をしている農家もいます。有機農業をしたいのだけれど、事情があって近代農業を続けなければならない農家に、有機農業に切り替えられる機会の提供もしています。この持続可能な農業組合は20のグループで構成されており、プイさんのお父さんは有機農業を最初に始めた世代なのでグループ1になっています。現在、世帯数でいうと86世帯が組合に加入しています。

メーター区ではグリーンネットの指導を受けながらタネの保存もしています。野菜だけでなく、タネも保存しておけば、タネも売ることができ、きちんと保存しておけば次の年も使うことができるのです。

プイさんたち新世代の若者が作ったメーターオーガニックグループでは、主に4つの活動を行っています。1つ目は、コーヒーショップの経営で、そこで売るだけでなく、街で直売したり、注文販売もしています。2つ目は、加工です。果物を長期保存したり、ジャムを作って、それを販売したりしています。現在は野菜の加工をどのようにしたらいいのか悩んでいるとのことです。3つ目は先ほども述べましたタネの保存です。そして4つ目が、学びの場の提供です。例えば持続可能な農業に興味がある人にはあの家がいい、という風にその人の興味に合わせて学ぶ場所を提供しています。どんな人がメーター区を訪れるのかというと、主に持続可能な農業や自然資源管理、プイさんのような新世代グループなどに興味を持った人だそうです。

私は、プイさんのような若い世代の人たちが現在のような活動を続けられるのは、プイさんのお父さんの世代がベースを作ってくれたため発展につなげることができた、と聞いて受け継ぐことの大切さを学んだと同時に、それを続ける、また発展させることは簡単ではないのだなと感じました。

プイさんのお家で集合写真