第2期体験学習を終えて学んだこと―EMPOWER財団―

2016年12月09日  投稿者:IS3年 守屋亜純

タイ長期フィールドスタディが始まってからあっという間に4か月が過ぎ、約3週間あった第2期体験学習も無事終えることができました。2期では1期よりも期間が長かったため、それぞれのテーマに焦点を当てて、体験学習先での調査に臨みました。

私はチェンマイにオフィスを構えるエンパワー財団というNGOで体験学習を行っています。このNGOはセックスワーカーとして働く女性のために作られた当事者グループのNGOで社会からの偏見や不平等な立場など様々なスティグマにさらされている女性たちに学びの機会を提供し、セックスワークは仕事であるという権利を主張しながら活動しています。性産業と聞くと、人身売買や売春などのイメージがあり、様々な問題を抱えているという暗くネガティブな印象を持つ人も多いと思います。実際に問題があることは事実ですが、EMPOWER財団で働くスタッフや学びに来る女性たちはみなセックスワーカーという仕事に向き合い、必要な知識を自ら手に入れることで自分たちの価値を高め、自信を手に入れ、仕事をしている強い女性たちという印象を受けます。

私のテーマは≪エンパワー財団の活動を通して見る女性たちの学び》というもので、様々なアクティビティを通して女性たちが何を得て、どのように変化していったのかを知るために調査していました。体験学習中の私の役割が平日の13時~15時の間毎日日本語を教えることであるため、私自身も女性たちに日本語という学びを提供しています。

この第2期体験学習を通して、気づいたことは女性たちの学びがアクティビティや授業だけではなく、普段の会話や生活の中にもあるということです。

例えば、授業で習った日本語や英語を実際に私との会話で使い、間違え、そして正しい言葉を覚えるといったように授業で学んだことはあくまでも知識であり、それを実際の生活の中で使うためにどうしたらいいのかということを生活の中で実践している姿がとても印象的でした。さらにどこか体の調子が悪い時に友達に相談してどうしたらいいか、また仕事上のトラブルを避けるためのノウハウをお互いに共有するなどEMPOWERでの学びは一方が与えるものではなくお互いの知識を共有するものであると思いました。

最後の調査期間では、EMPOWER財団でできた仲間と共に過ごす時間を楽しみ、大切にしながらさらにテーマの「学び」を深め、自分自身がEMPOWER財団で何を学んだのかをまとめていきたいと思います。

よく使う体の名称を日本語で書きました。

ワークショップでは日本のカレーを皆で作りました