NGO訪問:DEPDC(Development Education Program for Daughters and Communities)
2017年09月20日 投稿者:国際社会学科3年 横尾朱音
8月31日、チェンライにあるNGO法人Development Education Program for Daughters and Communities(以下DEPDC)に訪問しました。1989年に設立され、当初は、人身売買に遭う危険性のある女の子や、児童労働をさせられている女の子を対象に教育を提供していました。しかし時代が変わるにつれて、女の子だけでなく、男の子の保護も必要だと考え、21年前の1996年から、男女ともに教育を提供できるよう方針を変えていきました。そして現在では、人身売買や児童労働だけでなく、貧困や育児放棄、家庭崩壊など様々な問題を抱えた子どもたちに教育を提供しています。
ここでは主に、半日を使ってノンフォーマル教育を行う「ハーフデイスクール」という方法を活用しています。ノンフォーマル教育とは、学校教育とは異なり、固定されたカリキュラム・シラバスなどが存在しない様々な学習状況のことです。また、DEPDCではライフスキルを重点に置いているため、職業訓練も受けることができます。職業訓練では、自分の好きなことや得意なことを見つけ、それが職業に繋がることを目標としています。他にも、性教育やインタビューの仕方、軍の関係者から社会の規律を学ぶ授業があるようです。私は特にインタビューの仕方を学習するという授業があることに、興味を持ちました。この授業では、必要な情報を収集する力、質問の仕方、相手が話しやすい環境作りなど様々な力を得ることができます。学習内容が多種多様なため、様々な可能性を見つけることができ、それが自分の強みに繋がります。
文字の読み書きを学習することももちろん大切ですが、問題を対処するための力をつけることも重要です。周りに教えてくれる大人がいない子どもたちにとって、このDEPDCの存在は大きいのもであると認識させられます。また、少しでも子どもたちを救うためには、私たち大人が、このような状況下にある子どもがいるという現状となぜそれが起こってしまうのかの原因を知り、解決に向けて行動していく必要があると考えました。