講義 タイのエスニックグループ
2017年10月03日 投稿者:国際社会学科3年 木村 彩香
私たちは、カレン民族のプラスート先生から、タイのエスニックグループについての講義をしていただきました。プラスート先生はカレン族をはじめとする山地民のためのNGOで活動されています。タイ国内で暮らす山地民の歴史や、近代化によって変化していく村の生活などお話をしていただきました。
山地民の中で最も人口の多いカレン族をはじめ、アカ、ヤオ、ティン、ルア、カム、ムラブリ、ラフ、モン、リスの主な10民族がタイで暮らしています。民族によって衣装、畑の使い方、習慣、儀式が異なること、近代化によって伝統や文化が失われつつあることについても知ることができました。
農業の仕方も変化しており、伝統的な農業を続けている人々は減少し、農薬や化学肥料を使って換金作物を作る近代農業を行う村人が増え、農耕地を開拓するために森林は伐採されてしまうケースもあるそうです。
カレン民族は伝統的な農業を守る数少ない民族の1つですが、彼らの中にも近代農業に移行する村が増加してしているようです。伝統を守ることは大切なことですが、継承していくことが簡単ではないことが分かりました。
しかし現在では世界的に環境への意識が高まっており、彼らの伝統的な農業が見直されつつあります。近代農業によって変わってしまった畑を元に戻すことはとても難しいですが、環境への意識が高まることによって、現在続いている伝統的な農業を守ることは可能になるのではないかと思いました。
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