チェンマイ戦没者慰霊祭に参加して
2018年08月17日 投稿者:国際社会学科3年 井原美波
終戦記念日である8月15日は、チェンマイ郊外にあるバ ーンガート中学・高等学校で行われたチェンマイ戦没者慰霊祭に参加しました。なぜ学校の敷地内で行われたかというと、この地に多くの日本兵の遺体が埋まっていたためです。この学校の追悼之碑がある場所は、大平洋戦争が勃発していた当時、サンカヨオム寺という廃棄された寺院の古井戸でした。その寺院は日本兵がミャンマー(当時のビルマ)からチェンマイへ向かうときの休憩場所 となっていたのですが、インパール作戦に失敗しタイへと逃げてきた日本兵 は、十分な食事や薬がなかったため、飢えやマラリアなどで次々に亡くなっていきました。北タイの人々はこのような劣悪な状況からやってきて飢えや怪我に苦しむ日本兵たちのお世話を親身になってしてくれたそうです。
今回、慧燈財団というタイ国財団法人の副理事長であるセーリー・スワンナペッチさんからこの話を聞いて、今までなんとなく人から聞いて理解していた、タイ(特に北タイ)の人たちと日本人の間の友好な関係というものがどれほど深いものであるかが分かりました。
また、今回慰霊祭に参加させていただいて、チェンマイに在住している 日本人の多さに驚きました。ご列席していた日本人の方の多くはお年を召した方でした。 チェンマイでの生活で 日本人の方とお会いする機会は限られているため、異国の地で同じ国の人がたくさんいる光景は新鮮でした。
私たちは戦争を経験していません。だからこそ、兵士も住民も皆が巻き込まれ、苦しむという戦争の悲惨さを知らなくてはなりません。これからの授業やフィールドトリップでインパール作戦や泰緬鉄道についても学びます。ここでの学びを真摯に受け止め、なぜ戦争が良くないのか、改めて考えていきたいと思います。