第1期体験学習の学び(BAAN MITRATORN)
2018年10月15日 投稿者:国際社会学科3年 井原美波
9月23日から10月3日まで、児童養護施設のBAAN MITRATORNで第1期体験学習を行いました。第1期は約10日間という短い期間ではありましたが、体験学習先でお世話になる方々との人間関係構築や施設の概要を押さえるなど、自分の関心のテーマに沿った学びを進めていくためにも非常に大切な期間でした。今回のブログでは、この期間に私が感じたこと、学んだことを書いていこうと思います。
BAAN MITRATORNはチェンマイ県チェンダーオ郡という私たちの宿泊施設であるユニザーブから車で1時間半ほどの所にあり、HIV/AIDSに感染した孤児および親がHIV/AIDSに感染し亡くなってしまった孤児、虐待を受けたり育児放棄された孤児、親が刑務所にいる子どもなど、さまざまな事情の孤児を保護し養育しています。
第1期で私が感じたこと、学んだことは、次の三つです。一つ目は、実際に生活してみることで、さまざまなスタッフが子どもたちが安心して安全に暮らせるよう協力し合っていることがより具体的にわかりました。第1期ではまだ幼稚園に通っていない小さな子どものたちのお世話の手伝いをすることが多くあり、彼女たちと遊んだり、お昼寝の子守りをしたりしていました。子どもたちのお世話の手伝いも大切なことですが、彼女たちの生活を支えているスタッフは直接お世話をすることだけではありません。洗濯をしたり、掃除をしたり、ありきたりなことかもしれませんが、生活をする上でとても大切なことです。第2期以降はもう少し周りの様子をみて、洗濯や掃除などいろいろなお手伝いができたらと思います。
二つ目は、受け身ではなく、自分が主体性を持って動くことの大変さです。日本にいる時から周りの人に合わせてばかりいて改善したいと思っていたことなのですが、スタッフから「あなたはどうしたい?」「あなた次第よ」と言われた時、困って返事がつっかえてしまいました。自分はどうしたいのかという考え方を持ち、自ら進んで行動することが大切だと改めて気づかされました。
三つ目は、常に気になることへのアンテナを張っていることです。私が体験学習先からの要望で行なっている活動の一つにスタッフへ日本語を教えることがあります。スタッフは日本語を学ぶことへの意欲が強くあり、気になることはどんどん質問してきます。その方が私もやりがいを感じられて嬉しいのですが、自分は気になったことを後で聞こうとしてそのまま忘れてしまっているということに気づきました。スタッフも忙しいので私が聞きたいことの答えをすぐにもらえるとは限りませんが、メモに残したりすることで、きちんと記録に残しておくべきだと強く感じました。
拙いタイ語、英語で不安もありましたが、温かな雰囲気を感じながら楽しく過ごすことができました。第2期からは関心テーマであるBAAN MITRATORNの理念に根ざした活動について本格的に調査をしていかなければなりません。日本語でもいいからまずは気になることや聞きたいことを書き出し、少しでも多くの情報を集めて自分の学びにしたいです。不安もありますが、子どもたちの笑顔とスタッフの方々の優しさに感謝して第2期を過ごせたらと思います。