体験学習テーマに関する学び②
2019年01月22日 投稿者:国際社会学科3年 井原美波
今回は体験学習テーマに関する学びについてお話します。私の体験学習テーマは「子どもを保護し、発達を促進する理念~児童養護施設BAAN MITRATORNの場合~」です。
BAAN MITRATORNは、さまざまな事情により親の養育を受けることができず、家族と一緒に生活できない子どもたちが生活している児童養護施設です。体験学習期間は、BAAN MITRATORNがどんな施設であるか、BAAN MITRATORNの理念に基づいてスタッフが子どもたちをどのようにケアしているのか、スタッフが心がけていることなどを中心に調査を行いました。ここでの理念は、BAAN MITRATORNやその母体であるシャルトル聖パウロ修道女会というカトリックの修道会が大切にしている考え方のことで、スタッフやシスターが子どもたちと関わる際の言動の軸となっています。BAAN MITRATORNでの体験学習を通して、この理念が子どもの保護や発達を促進するための理念だということが分かり、その理念に基づいて大切にしていることを考察しました。
今回調査を行い、最も大切なことは、「BAAN MITRATORNは家族である」という考え方を持って活動していることだと分かりました。「家族」は必ずしも血の繋がりだけで判断されるものではありません。時にぶつかりながら、それでも愛すること・思いやる気持ちを心のどこかで持ち続けていて、お互いにいろいろな感情を与え合い、支えあって生きているのが家族だと考えます。BAAN MITRATORNにはそんな家族の形、姿がありました。これは、スタッフと子どもたちの間の関係のことだけを述べているのではありません。スタッフ同士、スタッフとシスターとの関係も家族のようであることが特に大切です。組織の人間関係は役職によって上下関係が構築されがちです。しかし、BAAN MITRATORNは長くこの施設で働いてきた人や年齢が上の人に対して敬意を表しています。私は、子どもは目上に値する親や祖父母に敬意を持っていると考えます。そのことを大人同士が実践することで、子どもたちも大人にならい、行動することができていると感じました。
さまざまなことを学ぶことができた体験学習ですが、本当にあっという間で充実していました。私に学びの機会を与えてくださったBAAN MITRATORNの人たちに心から感謝しています。
8月から書き始めた長期FSのブログも今回で最後となります。拙い文章で読みづらいところもあったかと思いますが、最後まで読んでいただきありがとうございました。