タイ・チェンマイからの手紙 「長期フィールドスタディ」体験記

恵泉女学園大学では、日本や外国を理解する際に、机上の知識だけでは学び取ることのできない人間的な理解こそ必要だと考えています。恵泉女学園大学では国外現地授業として、約5ヶ月間タイで実施される長期フィールドスタディが用意されており、今も、多くの学生が現地で学んでいます。そんな様子を学生の皆さんが現地からレポートいたします。

宿泊施設ユニサーブについて

2016年08月25日  投稿者:IS 2年 M.T

楽しみや不安など、様々な思いを抱えて始まったタイ長期FS。まだまだ分からないことは多いですが、少しずつチェンマイでの生活に慣れてきたような気がします。今日は、私たちが宿泊しているユニサーブについてお話ししようと思います。

チェンマイ大学から徒歩20分ほどのところにあるユニサーブ。私たち10人は、2人で1部屋を借りています。同学年でのペアがあれば、先輩と後輩というペアもあります。2人になって初めて話せることもあるため、相手を知る良い機会です。部屋は新館ということもあり、生活に必要なものは備え付けられています。室内でも靴を履く、という外国ならではの文化に戸惑う学生もいますが、自分たちの過ごしやすいように部屋をカスタマイズする姿が見受けられるようになりました。チェンマイでの生活に慣れてきた証拠ではないでしょうか。

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恵泉ルームに置かれた数多くの資料

第17期長期フィールドスタディスタート

2016年08月21日  投稿者:国際社会学科3年 守屋亜純

8月18日期待や不安などそれぞれ様々な思いを抱え、タイでの5か月間の生活がスタートしました。今年の参加人数は4年生1人、3年生7人、2年生2人の計10人で、学科は全員国際社会学科と元々知っているメンバーも多く、とてもフレンドリーです。

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タイ出発前に羽田空港で集合写真

タイに来ておどろいたこと

2015年12月15日  投稿者:人間環境学科4年 安藤美季

タイに来て驚いたことは、チェンマイ市内のいろんな場所に行く際に使うソンテオ(タイの乗り合いタクシー)です。日本ではバスに乗ったりしますが、タイでは日本のバスの代わりがソンテオになります。

ソンテオは、乗る前に行き先を言い値段交渉します。乗り合いタクシーと言っていますが、料金もそれほど高くありません。私たちが滞在しているチェンマイ大学のホステルからチェンマイを流れるピン川を越えると少し料金が高くなりますが、チェンマイ市内の移動はだいたい20バーツで行くことができます。私たちが買い物に行くワロロット市場(ピン川の手前にある)までは、一人20バーツくらいです。夜になると少し高くなることもありますが、人数が多いほど交渉の際に安く値切ることができます。

目的地まで連れて行ってもらえるのでとても楽ちんです。たまにソンテオの運転手さんが私たちの行きたい目的地がわからない場合、そんな時は、地図と習ったタイ語を使ってソンテオの運転手さんに目的地を頑張って伝えます。

赤色でこの形が目印:ソンテオです。

体験学習中に印象に残ったこと メーター区持続可能な農業ネットワーク

2015年11月30日  投稿者:人間環境学科3年 楢崎唯

約20日間にわたる第2期体験学習が幕を閉じ、現在報告会に向けてプレゼンテーションの準備をしています。わたしは持続可能な農業ベースの自立した地域づくりをしているチェンマイ県メーター区で、新世代グループと呼ばれる若者が地域の中でどのような役割を担っているのかということに焦点をあてて研究を進めています。第2期では自分の研究テーマに沿った聞き取り調査などをおこなってきましたが、その中でも新世代グループのひとりであるメーター区の区長サックさんが歩んできたストーリーが印象に残っています。

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ボードを持ちながらメーター区の説明をしてくれる区長サックさん

体験学習中印象に残ったことと学び ヒンラートノク村

2015年11月16日  投稿者:国際社会学科3年 清水なつみ

体験学習第二期は稲刈り・脱穀の時期と重なり、さらに体験学習テーマに関する課題もあり、第一期以上に考えることや感じることが多く、充実した日々を送ることができました。

私の体験学習のテーマは「村内のコミュニティスクールに通う子どもと村外の公立小学校に通う子どもの生活スタイルの比較―カレン族ヒンラートノク村を事例に―」です。なので、体験学習中は2日に1度ほどのペースで村内にあるコミュニティスクールへ子どもたちと一緒に登校していました。コミュニティスクールで印象に残ったことと学びを述べます。私はコミュニティスクールで「自由な環境から自由な子どもが育つ」ということを学びました。

コミュニティスクールの児童数は9人で、そのうち未就学児が2人通っています。日本の学校とは違い、コミュニティスクールは少人数で非常にアットホームな空間です。授業は午前と午後に分かれており、午前授業は8:30-11:30、昼休みを挟み、午後授業は13:00-16:00です。

しかし実際には、授業が始まって一時間ほどすると、子どもたちの集中力が切れてきます。そして、紙飛行機を作って遊んだり、友達にちょっかいを出したり、おしゃべりをしたり、しまいには外へサッカーをしに行ったり...。結局、そのまま10:00には午前授業が終わり、昼休みに突入します。午後の授業も同様です。
もし、日本でそのような事態が起こったら...。きっと、外へサッカーをしに行った児童は延々と先生から叱られ、教室に紙飛行機とおしゃべりが飛び交えば学級崩壊などと言われてしまうと思います。

しかし、コミュニティスクールで先生はめったに叱りません。子どもたちの集中力がある授業開始直後は、よそ見をしている子を叱り、しっかりと授業を受けさせます。だんだんと集中力が切れてきたなと感じると、先生は「○○ページまで終わらせたら授業は終わり」と、授業時間に関わらず、子どもたちがもうひと踏ん張りするように促していました。

先生の意思や決められた授業時間に合わせることで、子どもたちがやりたいこと・できることを制限してしまうのではなく、子どもたちに合わせて見守ることで、子どもは自由にのびのび育つのではないかと感じました。
その他にも、子どもたちに学校にある食材で昼食を作らせたり、授業の科目を子どもたちの気分で勉強したいものを選択させたりと、コミュニティスクールは子どもに合わせた自由な空間であることがとても印象に残りました。

英語の授業の先生をしました