ロマンティック街道、メルヘン街道と言えば聞いたことがあるだろう。○○街道というのはドイツの観光ポイントを結んだルートで、幾つもある。その一つが南ドイツ・バロック街道。これは日本ではあまり知られていない。が、なかなか面白いコースである。この街道を車でたどって行くと、なだらかな起伏のある草原の真っただ中に、あるいはちょっとした谷間や小さな村に、忽然とかなりの規模の建築物が見えてくる。近づいてみるとそれは教会、または修道院である。外側は白や黄色の明るい色。中に入ってみると、これまた白と金色そして水色を基調とした驚くほど明るい空間。白と金色を多用した明るい色調はバロック様式の特徴の一つなのだが、教会とはこんなに明るいものなのか、いや、きっと天国はこんな風に明るい光にあふれているのかもしれない。そんな気持ちになってくる。それにしても、こんな周りに何も無いような所に......