ローマのモニュメントといえば、コロッセオや凱旋門など、古代に作られた建造物を思い浮かべるかもしれない。しかし、それらは古代から現在までずっと大事にされてきたわけではない。西欧中世においては、古代ローマ時代の遺跡は異教の事物であり、保護に値するとは考えられていなかった。発想の転換がもたらされたのは、古典古代に学ぶようになるルネサンス以降のことである。
あこがれのローマ―17-18世紀ヨーロッパのモデル都市(ローマの歴史的中心部とその都市で治外法権を有する教皇庁の地所、そしてサン・パオロ・フオーリ・レ・ムーラ大聖堂)の続きを読む