2016年4月

「生涯就業力」育成に向けてFD/SD研修会をいたしました。

2016年04月30日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美

4月28日に全教職員が一堂に会して「生涯就業力」育成に向けたFD/SD研修会を開催いたしました(於:河井道記念ラウンジ)。

まず「生涯就業力」とは聞きなれない言葉かと思います。恵泉女学園大学が新たな教育・学修支援の理念として今年度から掲げたものですが、単なる「就職力」ではありません。大学を卒業する時点での就職も勿論大切ですので、キャリアセンターはじめ就職支援には全力を挙げています。しかし、女性の人生はけっして一直線ではありません。結婚・子育て・介護等々で、人生設計を変えることも少なくありません。それでも、どんな時でも目標を見失わず、自分を磨き続け、身近な人、地域や社会のために尽くすことに喜びと使命を憶える女性であって欲しいと願っての女子教育の理念です。新たに掲げたと申しましたが、これは恵泉教育の原点である創立者河井道先生の教育理念に他なりません。真の平和の構築を目指した自立した女性として、「いつでも必要とされる人におなりなさい」と言われた河井先生の理念につながるものです。

具体的には「社会人基礎力」と「努力に裏付けられた自己肯定感」の育成、あるいは学園の宗雪理事長が社会人として信頼される人材としてよくおっしゃっておられる「正直な人」「礼儀正しい人」「仕事が早くて正確な人」「考える人で、改善改良に努める人」となる力の育成でもあります。

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参議院内閣委員会での意見陳述~待機児問題について~

2016年04月24日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美

4月21日、参議院内閣委員会に参考人として招致され、昨今話題の待機児問題について意見を述べてきました。

待機児問題は子育て中の親にとって、まさに「今」解決してほしい問題であり、可及的速やかな対策が求められています。保育の量の拡大と共に質の維持向上を図ることは議論の余地のないことです。その一方で、現に今、子どもの預け先に困っている親をどう救済するかという問題に直面しているのが実態です。

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被災地 熊本地方の人々を憶えて

2016年04月16日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美

熊本地方に大地震が発生しました。
一昨日の夜の第一報以来、ニュースで伝えられる被害状況は刻々とその深刻さを増しています。崩壊した建物に閉じ込められている人々も少なくないようです。「必ず救助隊が助けに行きます。あきらめないで下さい!あきらめないで待っていてください!」と今朝のNHKのニュースでアナウンサーが叫ぶように繰り返している声を、私は祈る思いで聞いています。

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女性の人生の長さと強靭さを思う1週間。映画『ルーム』の紹介もかねて

2016年04月13日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美

入学式から早くも10日余りとなりました。今週から授業も始まり、キャンパスもまた学生たちの姿で賑わっています。この間、私は恵泉中学校の入学式、東京霊園での河井道先生の墓前礼拝に参加し、女性の人生の長さと女子教育の意義を改めて思う日々でした。

墓前礼拝に集まった同窓生の中には高齢の方もたくさんおられましたが、どの方も河井先生を心から慕いつつ人生をしなやかに強く生きて来られたお姿が印象的でした。あどけなさの中に恵泉生となる喜びと緊張感いっぱいの中学生の顔、新たな知との遭遇に期待を込めた大学生・大学院生の瞳の輝きを先輩諸姉の姿に重ねた時、女性たちが恵泉に招かれた意義を強く思うと共に、その時間が末長く未来に向けて引き継がれていってほしいと願いました。

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上海杉達大学の表敬訪問をお受けいたしました

2016年04月07日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美

4月4日、上海の杉達学院の皆様*の表敬訪問をお受けいたしました。
 (*副学長:王 馥明氏 学長室主任:吴秋耘氏 国際交流処副処長:張樂風氏)

杉達学院は1992年に創立された中国初の私立大学で、現在500以上ある中国私立大学の中で、トップをいく名門校です。キャンパスは上海市と浙江省にあり、16の学部(中国語では「学院」と称する)、27の専攻を有し、学部学生数は11,000余人、専任教員は540余人。国際交流、外国語教育に力を入れており、外国語学部日本語学科の学生も1学年120名にのぼるとのことです。

その杉達大学と恵泉女学園大学は、2008年に協定を締結して、両大学間での交換留学を行っています。 この四半世紀の間にすばらしい発展を遂げた大学ですが、その歩みの中で私ども恵泉女学園大学のことを常に心にとめていただき、学生に交換留学生として貴重な学びの場を提供していただいてきたことは本当に有り難いことです。2012年の創立20周年の折には、川島堅二前学長が式典でご挨拶をさせていただくなど、恵泉女学園大学との関係を大切に築いてきて下さった大学です。この度、杉達大学の副学長はじめ皆様が多摩キャンパスを訪れて下さった機会に、お目にかかって深い感謝の念をお伝えできたことをとても嬉しく思っております。

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