いつもと異なる多摩キャンパスの表情
~ボーイスカウト・ガールスカウトのキャンプ場となって~

2017年09月04日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美

都心から40分余りの多摩キャンパスは、四季折々の豊かな自然に恵まれています。
緑陰が恋しくなる一方で草木の美しさに目を奪われるこの季節、学外の方々(例:多摩市保育園教諭等研修会やアジア各地からの留学生など)がいろいろな形でキャンパスを活用してくださいました。

そうした中、8月11日(金)~14日(月)の4日間、ボーイスカウト大和第1団・ガールスカウト神奈川県第19団(育成団体:カンバーランド長老キリスト教会高座教会)が、発団50周年記念の合同夏キャンプを実施されました。
そのご報告をいただきましたので、ここにご紹介いたします。

【2017年夏 50周年記念キャンプ お礼とご報告】

本年発団50周年を迎えましたボーイスカウト大和第1団・ガールスカウト神奈川県第19団の記念の合同キャンプを、恵泉女学園大学を会場として利用させていただきましたこと、お礼申し上げます。
本団の合同キャンプ実施は、参加者がスカウト・リーダー・団委員などのスタッフをあわせて200名を超えます。また、年代で活動部門が分かれているため、舎営と野営と両方ができる環境が必要でした。条件に合う場所が見つからない中、貴大学に特別に受け入れていただき、グラウンドでの野営キャンプ、南野キャンパスでの舎営キャンプをすることができました。感謝とともに活動のご報告をさせていただきます。

  • 小学校4年生以上のスカウトたちが野営(大学グラウンド利用)
    テントを張り、かまどを作り自分たちで調理しての3泊4日。
  • 小学校3年生以下の年少スカウトたちは舎営(南野キャンパス利用)
    教室宿泊、野外炊事なし。年代別部門に応じて活動プログラム(ハイキング、クラフトなど)での1泊2日または2泊3日。

ふだんから、ボーイスカウトは「班」、ガールスカウトは「パトロール」といわれるグループで活動をします。キャンプは、自然の中でクラフトやゲームをする活動プログラムのほか、この班やパトロールの仲間と協力し合う調理・炊事・点検を通して、日頃の訓練の成果を発揮する機会です。

野営サイトとさせていただいたグラウンドには、テントがたくさん並びました。今回は、通常のキャンプ場とは違って平面のグラウンドでしたので、活動の様子を一望できる環境でした。
ガールスカウトのジュニア(小学生高学年)部門が5つ、シニア(中学生)部門が2つ、レンジャー(高校生)部門が1つ、ボーイスカウトは3つ、そのほかリーダーたちのテントがいくつかです。
このほか、ボーイスカウトは班ごとにクッキングフライを張り、その下で立ちかまどを建てて火を焚き調理し、食事をしました。水もタンクに入れてそこから使いました。
ガールスカウトはかまど用にクッキングフライを張りました。U字溝を使ったかまどを設置して、ジュニア部門が使いました。中学・高校生が使うのは、竹で作った立ちかまどです。このほかワンタッチタープを建ててその下にテーブルを置き、調理・食事をしました。
スカウトたちは時に黙々と、時に声を上げて笑って走りまわり、楽しみながら活動をしていました。

舎営で利用した南野キャンパスは、小学3年生までの年少部門のスカウトたちが主に使いました。クラフトをしたり、近くの長池公園、多摩動物公園にハイキングへ出かけたり、元は都立高校の校舎ならではの、ふだん経験できない「夜の学校」の雰囲気を味わったりして、1泊あるいは2泊を楽しんだようです。

キャンプファイヤーもお楽しみの一つです。南野キャンパス小体育室側の、レイズドベッドのある中庭で、12日(土)は舎営部門、13日(日)は野営部門がキャンプファイヤーをして盛り上がりました。

また、8月13日(日)は、全部門全スカウト・全スタッフが集まり、南野キャンパスの大体育館で聖日礼拝を守り、記念写真撮影。お昼は「屋台村」という、各部門で作った一品料理を食べ歩くお楽しみプログラムをおこないました。その後、舎営部門は閉会礼拝をして帰路につきました。

なお、野営部門では、何か少しでも大学に貢献できるワークをさせていただきたいと考え、野外教室周りの整備をいたしました。
本来の登り口である東門駐車場脇の石段のある道は、夏休み期間中で駐車場が閉鎖されていたこともあり、草刈りのみでしたが、畑側からの通用口は草刈りのほか野外教室までの方向案内板をつけました。また、野外教室の椅子・講壇周りは草刈り・掃除をし、さらに「野外教室」の看板も作って建てました(記念ワークの看板として、裏には団体名を入れさせていただいています)。

8月当初は不安定な天気と酷暑が続いていましたが、期間中は雨が降ったりやんだりで意外と涼しくなり、比較的過ごしやすい毎日でした。最終日もそぼ降る雨の中での撤営となったものの、スカウトたちは元気に片付け、帰って行きました。

今回のキャンプ実施には、貴学の管財・警備・用務の皆様にも受け入れのための準備に心を砕いていただきました。初めてのことでご心配・ご不安も大きかったのだと思いますが、おかげさまで大過なく無事にこの記念行事を実施することができましたこと、ここにご報告いたします。

今夏、わたしたちスカウト活動の利用をお認めいただきました恵泉女学園大学のご厚意に、あらためて感謝しております。ありがとうございました。

ボーイスカウト大和第1団    団委員長 河野正明
ガールスカウト神奈川県第19団 団委員長 網野紀代美

元気あふれる小中学生たちの姿でにぎわった多摩キャンパスは、いつもと異なる表情に輝いたことでしょう。200名を超える人々が集うキャンプを無事つつがなく運営された教会関係の皆様のご尽力には頭の下がる思いです。子どもたちにとって素敵な夏の思い出となったことと思います。裏山の「野外教室」周辺を見違えるほど美しくしていただいたことに感謝いたします。皆様、ご活用、有難うございました!

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