オープンキャンパスでのお母様方との出会い
2018年08月20日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美
夏休み期間中は高校生を対象としたオープンキャンパスが幾度か開催されています。
先日のオープンキャンパスでのことです。
大学関連の資料・パンフレットや教員の著書などを陳列してあるコーナーで、一人のお母様が『新装版 母性の研究』を手にとっていらっしゃいました。
この本は私の若き日の博士論文をそのまま本にしたもので、初版から30年近く経って、最近、新装版として改めて出版したものです。
いわゆる学術書ですので、けっして読みやすいものではありません。でも、じっと読み耽りながらページをめくっておられる姿に、「このテーマにご関心がおありなのですか?」と思わず声をかけさせていただきました。
すると、次のような言葉がかえってきました。
「ええ、娘を育てていたときのことが思い出されて、つい引き込まれてしまっています。
いろいろあった子育ての日々でした。可愛いわが子でも、子育てがときにつらくなることもあって...。当時の母性愛神話に苦しい思いをしていたときに、随分と支えられたことを思い出しながら拝見しておりました」。
いろいろあった子育ての日々でした。可愛いわが子でも、子育てがときにつらくなることもあって...。当時の母性愛神話に苦しい思いをしていたときに、随分と支えられたことを思い出しながら拝見しておりました」。
オープンキャンパスは高校生を対象として開催されていますが、最近は保護者の方が同伴で見えることが随分と増えています。そして、その中には娘さんが小さい時に、テレビや雑誌で私の育児相談等に接していたと声をかけてくださる方も少なくありません。当時赤ちゃんだった娘さんが、今、大学生になろうとしている。それだけ自分が年をとったことに複雑な思いもいたしますが、悩みながらも懸命に愛し、育てていらしたお子さんが、今、大学入学を目指して恵泉の門をくぐってくれている。歳月の重みと共に出会いの有難さをしみじみと思います。
次回のオープンキャンパスは8月25日です。たくさんの方々のご来場をお待ちしております。
オープンキャンパスでの一日体験入学式
オープンキャンパス一日体験入学式での学長メッセージ
オープンキャンパス学食風景
資料コーナー