子育てひろば「あい・ぽーと」 夏のキッズジャンボリー報告
2018年09月03日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美
この夏、私が代表理事を務めているNPO法人あい・ぽーとステーションが、東京国際フォーラムのキッズジャンボリーに参加いたしましたので、そのご報告をさせていただきます。
まずNPO法人あい・ぽーとステーションの活動について、簡単にご紹介いたしますと、老若男女共同参画で地域の子育て・家族支援を行うことをめざして、2003年から東京都港区青山で、2016年から千代田区麹町で、それぞれ元区立幼稚園・元区立保育園の跡地と施設を活用して子育てひろばを運営しています。
両施設とも、親子が楽しく集い、遊べるひろば事業や理由を問わない一時保育等を実施しています。
さらには、そこで活動する子育て・家族支援者の養成や団塊世代男性の地域貢献活動の支援なども行っています。子育て・家族支援者養成は、港区・千代田区・浦安市・戸田市・高浜市との協働で既に1700名余りが認定を受けて地域で活発な活動を展開しています。これは2015年度から全国に通用する厚生労働省の認定資格「子育て支援員」のモデルとなったものです。
青山では開設当初から本学の澤登早苗先生(社会園芸学科)による、四季を通して有機野菜づくりを親子で楽しむキッズ交流ガーデンも実施していて、都会で暮らす親子から大変喜ばれています。
さらに、今、本学が注力している「生涯就業力」を、文字通り生涯にわたって保証するために、社会人となった卒業生を対象とした講座も青山・麹町で展開しています。
子育てひろば麹町の開設について(本ブログ 2016年10月3日)
キッズ交流ガーデンについて(本ブログ 2017年12月11日)
こうした多岐にわたるNPOの活動ですが、池田由記さん(人文学部日本文化学科 1993年卒)が法人事務局長として、早坂今日子さん(人間社会学部人間環境学科2010年卒/大学院平和学研究科2012年修了)が麹町の施設長として、松野下幸恵さん(人間社会学部人間環境学科2010年卒)が人材養成サポート事業主任として活躍してくれています。
NPO法人は実にいろいろな方々が集まる場ですが、その一人ひとりを大切にして地道に尽くす姿勢が、行政からも、多くの大切な仲間からも信頼を得て、今日のあい・ぽーとに至っています。
さて、そのNPO法人あい・ぽーとステーションが夏の恒例イベントとして、8月14日、東京国際フォーラムで開催されたキッズジャンボリーに参加いたしました。
住友生命保険相互会社の助成で、今年で12回目。年を重ねるにつれて人気を増して、今年は1800名を超える応募者がありました。残念ながら全員の入場はむずかしいため抽選とさせていただきましたが、当日は1200名近い方々がいらしてくださいました。
今年のテーマは、「夢の子育てひろば~海の夏まつり~」。
ミニコンサート/あい・ぽーとオリジナル音楽絵本/おさかな海賊団やエリックさんの英語で遊ぶ特別ショー/団塊世代男性たちのおみこしとあい・ぽーと音頭/子育て専門家による子育てトーク等々、東京フォーラムBホールをいっぱいに埋め尽くした親子の皆さんに、朝から夕方まで丸一日、楽しんでいただきました。
会場中、はちきれんばかりに沸き起こった子どもたちの歓声を聞きながら、どうかこの子たちが健やかに育ってほしいと願いました。また子どもたちが会場の外で工作やおさかな釣りを楽しんでいる合間の子育てトークのひと時では、子育てに悩む親、特に母親たちが真剣に聞き入ってくださる姿を間近にして、子育てに奮闘する親たちの日々が守られるために、そして、子どもたちの未来が平和な社会のうちに守られるためにも、あい・ぽーとの活動を継続していく責任を改めて痛感いたしました。
準備の段階から当日の進行、終了後の細部に至るまで、あい・ぽーとのスタッフのこまやかな気配りに感謝し、またお褒めくださるお声を各方面からたくさんいただきました。前述の恵泉の卒業生3人が、その中心となって裏方の活動を支えてくれたことは言うまでもありません。
教え子として出会ったかつての学生さんたちが、今、私の子育て支援の最大の理解者・支援者となってくれていることに大きな幸せと感謝を覚えて、今年の夏を終えることができました。