スピーチコンテスト報告
2018年12月03日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美
11月の末、英語によるスピーチコンテストが開かれました。会場となったG101 教室は学生や教員で満室状態。お昼休みにランチ持参で和気あいあいとした雰囲気で進められました。
このスピーチコンテストは、Helen Dalton Public Speaking Contest(ヘレン・ダルトン杯 英語スピーチコンテスト)という名称で、今年で49回目。その由来は次の通りです
Helen Dalton Public Speaking Contestは恵泉の英語教育の中で大切にされてきた伝統行事です。Helen Daltonさんは本学園の創立者 河井道先生の親友であり、当時の短大英文科でも教鞭を取られた方でした。1976年に亡くなられた際、英語教育の推進のためにと恵泉に遺産の一部を寄付して下さったことから、従来の英語スピーチコンテストにお名前を冠して行うようになったそうです。代々受け継がれている優勝杯「ヘレン・ダルトンカップ」のリボンには歴代の優勝者の名前が記されています。
今年は、予選を勝ち抜いた10名のファイナリスト(今年は全員1年生でした)がスピーチコンテストの最終ラウンドでスピーチを披露しました。
(1年生は春学期に学科ごとの予選を、GCP=グローバル・チャレンジ・プログラム の学生や2年生以上の学生は公開予選を、それぞれ勝ち抜いて最終ラウンドに進みます)
このスピーチでは単に英語の発音のきれいさだけではなく、訴えるメッセージの内容やスピーチとしての構成、表現力の豊かさなどを総合的に競います。
学科・学年・国籍も様々な学生たちが参加することや、審査員により1位から3位までの入賞者が選ばれるほかオーディエンスの投票により特別賞が選ばれることも、このスピーチコンテストの特色です (常葉美穂先生:教育学 英語)
- Moeka Mukae : Goodbye My Chicken (IS)
- Yuka Koguchi: Smartphone Dependence (JL)
- Nanako Furukawa: Children Poverty (EC)
- Fumino Watanabe: I'm so Small (IS)
- Lyu Zheng: How to Study English (IS)
- Amika Yagi: My Great‐grandmother's Dementia (EC)
- Rie Tanno :Try (IS)
- Nana Tamura: Learning About Different Cultures (EC)
- Izumi Yamashiba : A Wonderful Encounter With Keisen (PH)
- Hiromi Masuda: Humans and Pets (PH)
*( )は学科略称
JL:日本語日本文化学科 EC:英語コミュニケーション学科
IS:国際社会学科 PH:社会園芸学科
以下、スピーチコンテストを主催するCEER(英語教育センター)の担当教員と、審査員を務めた先生方からのコメントです。審査員は、本学の専任教員のほか、以前本学で英語を教えてくださっていたJoyce谷口先生にも務めていただきました。
CEER:Germain Mesureur先生(英語 English, Advertising.)
Ten 1st year students representing all departments of Keisen University competed in the final round of the 49th Helen Dalton English Public Speaking Contest. The students delivered their messages to a packed lively audience. Some of the speeches were thoughtful, some insightful, some motivational, but all were valuable and meaningful. This great Keisen tradition helps students share their ideas and become confident public speakers.
CEER:Dexter Da Silva先生(教育心理学)
Every year, I'm impressed by the energy and passion students bring to the Helen Dalton Public Speaking Contest. This year was no exception. Ten 1st year students shared their stories of personal growth, change, and experiences in front of a lively audience of their fellow students who cheered and encouraged them. The judges had a difficult job deciding the winners. However, in reality, all ten were winners, having successfully prepared and practiced their stories and delivering them powerfully. Congratulations to all the participants, and thank you to all who helped to make it successful.
審査員:桃井和馬先生(比較文化論)
人前で話す。それも母語ではなく、英語でのスピーチ。このコンテストにエントリーした10人の学生は、想像を越えるプレッシャーを経験したと思います。しかし、皆しっかり準備し、コンテストに挑戦してくれました。途中、何度かハラハラする場面があったものの、全員が最後まで話し続けることができました。その結果、観客や審査員にも、それぞれの夢や情熱が十分に伝わってきました。原稿を作り上げる。それは心と頭を整理する作業です。本当に素晴らしいプレゼンテーションをありがとう!
審査員:島田美織先生(英語)
コンテストで熱弁をふるった10人の出場者の皆さん、お疲れ様でした。恵泉の学生生活で感じたこと、英語学習への取組み、身近な人とのエピソード、現代の社会問題など様々なテーマで演説している皆さんは、堂々と輝いていました。このスピーチを、それぞれが長い時間をかけ、懸命に準備したことは、十分こちらにも伝わりました。また、皆さんの貴重なメッセージを、自らの言葉で、英語で訴えた事には大きな意義があり、今後の人生にもプラスとなることでしょう。今回の貴重な経験を忘れずに、これからも頑張って下さい!
審査員:Joyce 谷口先生(元非常勤)
The 49th Helen Dalton Speech Contest was a fine experience for all who participated, the young women speakers, the audience of students and teachers, and the judges as well. The quality of the speeches was from good to excellent. I especially noted that each speaker worked to develop their speech with clear points that tied the whole together smoothly. I was also impressed that speakers used both personal experiences and researched information, which was informative as well as emotive. The ten topics chosen were current and yet some points made were for all time. I found being a judge difficult, but I valued the experience. May the potential seen further develop throughout these young women's studies at Keisen University.
英語でのスピーチに熱弁をふるう学生たち
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