「サイニングストアスタバ」で活躍する学生たち

2020年07月20日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美

本学で学んでいる聴覚に障がいのある2人の学生が、手話を共通言語とする国内初のスターバックス「サイニングストアスタバ」で、先月からアルバイトとして活躍しています。

「サイニングストアスタバ」とは、手話が共通言語となる国内初のスターバックスのお店で、東京都国立市のJR国立駅に併設する商業施設「nonowa国立」内に6月27日にオープンしたお店です。聴者と聴覚に障害があるパートナーが共に働き、多様性を尊重し、自分らしく過ごせる居場所であることを目指していて、世界で5店舗目。日本では初めてのお店とのことです。

この知らせを届けてくれた桃井和馬先生(国際関係・メディア論)から
日本語日本文化学科2年の福田愛実さんと国際社会学科2年の勝又舞織さんが、「サイニングストアスタバ」で一緒にアルバイトをすることになりました。恵泉から二人の学生がスタバの新店舗に参加することに誇りを感じるばかりです。

とても嬉しい報告です。福田愛実さんが、写真と共に報告のメッセージを届けてくれました。皆様にもぜひ、応援をしていただければと思いまして、ここにご紹介させていただきます。

サイニングストアスタバで働いて

私は以前、別のアルバイトをしていました。聴覚に理解のある先輩はそう多くなく、早口で「これをやってね!!」と言われても、私にとっては「○○を〇〇ね!」としか聞こえず、早さが大事な職場だったので苦しかったです。また、皆さんで楽しくおしゃべりしている姿を見て、羨ましく思ったりもしました。「どんな話をしているのですか?」と聞くと、「雑談だから気にしないで」と返ってきます。確かに聴者からしてみれば、何の話をしているのかも分かり、聞き流すことができるのかもしれません。しかし、私は口元をしっかり見ないとわからないので、どんなに他愛のない話でも気になってしまうのです。それがとても苦しかったです。

サイニングストアで手話で話しながら仕事ができること、これは私にとって本当に大きなことです。急いでいる時でも、手話という目で見て分かるコミュニケーションなので、自分が何をすれば良いかが分かるという喜びがあります。

私は今まで自分の笑顔に自信が全くありませんでした。でも、実際にお客様と接している私のことを見て、パートナーたちから「笑顔が可愛いね!」と褒めてもらえるようになりました。お世辞でも私にとってはとても嬉しい言葉です。 これからもサイニングストアでお客様に笑顔とおいしいドリンクを提供できるように努めてまいります。応援よろしくお願いします!! 

(日本語日本文化学科2年福田愛実)

一緒に働いている方々と

店内には、手話をモチーフにしたアートも飾られています。また、職場で使用する機械や注文の仕方など、聴覚に障がいのあるスタッフが働きやすいよう、いろいろと工夫がなされています。
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