仕事と子育てに活躍する女性を迎えたある日のオンライン授業
2021年05月17日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美
緊急事態宣言延長をうけて、オンライン授業を継続しております。キャンパスに学生の姿がみられない日が続いておりますが、自宅等でPCと向き合って学びに励む学生たちのために、先生方もそれぞれ懸命に工夫をこらした授業を展開してくださっていることと思います。
そうした中、先週の5月11日の「生涯就業力STEPⅢ」(2年次)で、TBSアナウンサーの長岡杏子様をお迎えして、とても熱いひと時を持つことができました。
長岡様はTBS『ブロードキャスター』をはじめ、『サンデーモーニング』『JNNニュース』等でキャスターを歴任され、幅広い層から情報・報道番組への信頼と人気を得ていらっしゃいます。現在はアナウンサーのお仕事と共に、アナウンスセンター担当部長として、後輩アナウンサーの指導やスケジュール調整デスクとして活躍されています。
この日の演題は「企業におけるSDGsの取り組みとかかわり~アナウンサーの仕事と子育て~」でした。
「皆さんは私のことをどのように呼びますか?女子アナ?女性アナウンサー?アナウンサー?でしょうか?」という問いかけから始められたご講義は、ジェンダー問題に柔らかく、しかし、徐々に鋭く切り込んでいかれて、90分の授業があっという間でした。お話の展開の見事さ、美しい声と落ち着いた語り口に惹きこまれたのは学生たちも同じ思いだったようです。
最後に長岡様が「何か質問はありますか?」と呼び掛けてくださったとき、300名近い学生たちの中から数十名に及んでチャットに次々と質問や感想の書き込みが続きました。いずれも、社会に出てからの様々な課題を思いながらも、それをいかに乗り越えていくべきかについての質問であり、その具体的なあり方を長岡様の生き方に学べたことへの喜びと安心感、励まされた思いを声にしたものでした。
「結婚して親になっても仕事を続けられることが分かって、嬉しかった」「こういう女性先輩が活躍してくださっていることに励まされました」という声に、学生たちが自身の将来にどれほど真剣に向き合おうとしているかを改めて思い、その夢と期待に見事に応え、勇気づけていただけたことに心から感謝の思いでした。
この度、長岡様にご登壇いただけましたのは、今年度から客員教授として着任された鈴木真子先生(TBS総務局CSR推進部プロジェクトディレクターとしてご活躍)のご紹介でした。
鈴木真子先生からの一言です。
今日は「企業におけるSDGsの取り組みとかかわり~アナウンサーの仕事と子育て~」というタイトルで、TBSアナウンサー長岡杏子さんに来校していただき、Zoomで講演を実施しました。
女性の生き方・働き方には、さまざまな選択があります。ご自身の報道アナウンサーという仕事とプライベートをたくましくしなやかに生き抜いてきた経験談について、楽しくユーモアも交えて語っていただきました。
また講演終了後、多くの質問があり、大変貴重な時間となりました。
その回答の中で印象に残ったことは、"言葉使いは社会に出てからとても大事" "経験はどんなこともプラスとなる" "自分を誰よりも肯定し、自信をもつこと"。そして"このコロナ禍のなか、コミュニケーションが大切である。また、大学を卒業しても学びの継続を忘れないこと"。これらのアドバイスはきっと学生さんの心に深く刻まれたことと思います。長岡杏子さん、貴重なお話をありがとうございました。
「生涯就業力STEPⅢ」(2年生対象:担当コアメンバー教員6名+ファシリテーター教員12名)は、"他者と学び、分かち合う力をつける"という題目のもと、大学で学ぶこと、とくに恵泉で学んでいることの意味を考えながら、卒業後に自立した一人の人間として社会で生きていくために、必要なスキル、知識を確実に身につけ、関心を広げ、自身の人生を考える機会とすることを目的にしています。長岡様のご講義は学生たちにとって、まさにこの目的に叶ったお話をいただけたことと存じます。本当に有難うございました。
ご講義を終えて 長岡杏子様(中央)を囲んで
STEP担当コアメンバーの先生方(左から桃井和馬先生・藤田智先生・宇野緑先生・水上晃実先生・鈴木真子先生)と共に 撮影のときだけマスクを外しました
ご講義の前に 学長室で、宇野緑先生・鈴木真子先生・庶務課長尾恵子さんと談笑のひと時 (撮影のときだけマスクを外しました)