保証人懇談会報告
2021年10月04日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美
先週の土曜日(10月2日)、オンラインでの保証人懇談会を開催いたしました。
次第は次の通りです。
Ⅰ部
- 本学の学びの仕組みについて(教務委員長 稲本万里子)
- 就職状況について(就職委員長 藤田智)
- 保証人の皆様からのご意見ご質問に応えて(大学事務局長 舘野英樹)
司会進行:アドミッションセンター長 漆畑知靖
陪席:学長室メンバー(副学長 岩村太郎/事務局次長 野間田せつ子/長尾恵子)
Ⅱ部
- 学科別懇親会
- 希望者個別相談
秋学期も始まり、保証人の皆様はお嬢様方の大学生活にさまざまにご関心をお持ちくださっていましたが、やはりコロナ対応と就職に関するご質問が一番多くみられました。
コロナ禍に関しては、昨年4月から今日に至るまで、オンライン授業と対面授業、さらには両方を取り入れたハイブリッド型・ハイフレックス型授業の推移とその背景等について、経過を追ってご説明をさせていただきました。
幸い、ここ2,3週間、新規感染者数が減少しております。このまま収束することを願っておりますが、冬を迎えて新型の脅威も伝えられておりますので、学生の安心安全を第一に、コロナ感染状況等を慎重に検討しながら、できうる限り学修環境の整備に教職員一同、努めることをご説明いたしました。
就職については、コロナ禍の前と現在で生じている就職先の変化と状況の厳しさをご説明しつつ、キャリアセンターはじめ全学的に支援する旨のご説明をいたしました。
限られた時間ではありましたが、コロナ禍の影響で、通常の学生生活に制約をかけざるを得ない状況が続いていることの重みと対策について、保証人の方々と共有させていただけたひと時となったことは、大変有難いことでございました。
大学生活の特徴と意義は、授業・ゼミはもちろんですが、留学・課外活動・アルバイト等、直接的かつ幅広い人間関係から学ぶことにあります。それが奪われていることに、胸痛む思いですが、先日、経済界の方々とお話しをする機会がございましたが、やはりこの点を憂慮する声がありました。
しかし、その一方で、逆のお声もありました。たしかに人間関係は閉ざされているが、オンラインで学びを続ける過程には、生活スタイルも学び続ける意思にも、非常な自制力が求められることであり、その点は従来の学生生活では得られなかった力が育まれているはずだとのことでした。
相反するご意見ではありますが、どちらももっともなことであり、コロナ禍の影響のデメリットは極力少なくすることをめざしつつ、ピンチをチャンスにする発想で、学生生活を保障してまいりたいと考えております。
そうした目で学生たちを見ますと、昨年は突然の事態に動揺し、不安を訴える声が少なからず聞かれましたが、今年に入りましてから、今の状況を非常に落ち着いて受けとめ、自分にできることはなにか、一人ひとりがさまざまに工夫をし、学びにも積極的に取り組んでいる姿が顕著となっております。コロナ禍にめげずに成長しようとする姿は、私たち教職員にとって何よりも嬉しく、その姿に励まされます。
コロナ禍に揺れたこの間の経験がこの先の人生にも必ずや活かされることを願い、改めて本学の「生涯就業力」の育成の必要性を痛感しております。
「生涯就業力」とは、何があっても、目の前の課題や変化にしなやかに立ち向かい、共に生きる方々を尊重しつつ、自分らしく生きる力です。コロナ収束後も、この先、予測不能な変化が日常となるニューノーマル時代を迎えると言われておりますので、「生涯就業力」はこれからの時代を生きる女性にとって、不可欠のものと考えます。そして、その習得を教育理念・目標とすることが今日の女子大学の使命と考えておりますが、有難いことに、ここ数年、世界大学ランキングをはじめとして、本学は内外から非常に高い評価もいただいておりますので、引き続き、この方向で邁進してまいります。
なお当日の資料につきましては、ご出席になられなかった保証人の方々には「保証人メール」で送信させていただきます。また後日「WEBサイト」においても保証人の方は閲覧可能とさせていただきます。
保証人の皆様には、今後とも本学の教育にご理解とご支援を賜りますよう、ここにご報告と共にお願い申し上げます。