木村利人元学長 顕彰のお祝いの式に参加して
2024年11月04日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美
さわやかな秋晴れに恵まれた先月10月21日(月)、日本基督教団銀座教会で「第55回キリスト教功労者顕彰式」が行われ、私もお祝いの式に列席してまいりました。
この顕彰は、キリスト教文化に関わる教育・福祉・医療・社会事業・文化活動等の分野で優れた貢献をした方を対象としたものです。今年は2006年から2012年まで本学の学長を務められた木村利人先生が顕彰されました。
木村先生はバイオエシックス(生命倫理)のパイオニアとして、 WHOなどで国際的に幅広く活躍されていることで著名な方です。また、私たちの誰もが小さい頃から親しんで歌ってきた「幸せなら手をたたこう」の作詞者であることは、『NHK:BS1スペシャル(2016年7月31日)「幸せなら手をたたこう ~名曲誕生の知られざる物語~」』によって解き明かされて、社会に大きな感動を与えたことも、よく知られています。
バイオエシックスの世界的権威として、そして、人々の心の愛唱歌の作詞家としての先生のお働きは、まさに生涯をかけた「不戦と平和」のたたかいであり、「愛とゆるし」を真摯に求め続けていらしたものに他なりません。
このことは、当日、祝辞を述べられた後宮敬爾氏(霊南坂教会主任牧師)の次のお言葉にもうかがえます。
「お名前の「利人」(リヒト)は、ドイツ語の光に由来した命名であり、その名の通り、戦争という闇に平和の光を灯し、いのちの危機という闇に希望の光を輝かせ、混迷の時代を生きる人々の導きの光となる研究をされました。しかも、その一つひとつが、神への深い信仰に基づくものだったのです」
なお、後宮氏は、さらに木村先生の人生とそのご活躍は伴侶の木村恵子さんあってのことであり、お二人が共に歩まれたことでひかりの輝きが増したとの言葉を添えられました。
卒寿を迎えられて、これからさらに活躍を続けていくと輝くような笑顔で応えられた木村利人先生と最愛の伴侶でいらっしゃる恵子さんに、会場から惜しみないお祝いの拍手が贈られました。礼拝堂が敬愛のムードに包まれたすばらしい顕彰式でした。
*この顕彰式については「クリスチャン新聞」に掲載されていますので、こちらもご覧ください。
(カメラマン石渡菜々子氏撮影)
(カメラマン石渡菜々子氏撮影)
« 秋の図書館展示について | メインページ | 春のフラワーデーで飛ばしたひまわりの種 »