学長の部屋
拙著『母性の研究』の新装版刊行について
2016年12月19日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美
本日は今週、刊行の運びとなる拙著『新装版 母性の研究』についての報告です。
原著『母性の研究』(1988年)は、1985年にお茶の水女子大学から学術博士号を授与された博士論文をそのまま上梓したものですが、副題に「その形成と変容の過程:伝統的母性観への反証」とあるように、近代以降の日本社会の隅々に根深く存在してきた母性観への問題提起の書です。
卒論シーズン終了!!
2016年12月12日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美
本学は学士課程の修了要件として、学生全員に卒業論文(卒業制作)を必修としています。12月7日(水)・8日(木)の2日間が、その提出日でした。
次々に学生たちが訪れ、着々と提出物が積み上げられていくのは、提出場所となっている大会議室の毎年、恒例の光景です。
卒論提出光景
提出された卒論
待つことは信じること~アドベントのときを迎えて
2016年12月05日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美
キャンパスはアドベントに包まれて
11月27日からアドベントadvent の週に入り、チャペルや構内はアドベント色に彩られ始めました。
アドベントとは、「キリストの降誕を待ち望むクリスマスの準備期間」という意味です。クリスマスツリー点火式の礼拝で、キリスト教センターの宇野緑先生から「待つことは、信じることです」というメッセージをいただきました。
キリストの降誕を信じて待つ意味の解説から、広く私たちの暮らしの全般に及んでのメッセージに、いろいろなことが心に浮かんできました。
踏み台となる
2016年11月28日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美
ここのところ、続けて「生涯就業力」について綴っています。
先週のこのブログで、在学生だけではなく、卒業生の人生にも「生就業力」の観点から心を配り続けたいと書きました。
「卒業生の人生も、見守りたい」の言葉をお守りとしてくれるという卒業生
つい先日、大学院の卒業生から、こんな嬉しいメールが届きました。
"先生の「学長の部屋から」のお話をご無礼ながら通勤時間に拝読するのが私の朝の礼拝のようになっております。アカデミックの世界を一歩出ると、そこは自分なりの理屈も通用しない障害物競争のフィールドです。頭も体も五感もキリキリ研ぎ澄ませてやっと一日が過ぎていくという感じです。そんな中で、自分を見失わないよう自分の花を咲かせていけるよう、日々タフにたちまわっております。自分らしくが自分本位にならぬよう... (中略)
先生の『卒業生の人生も、見守りたい』のお言葉は私のお守りです。"
(吉瀬マリ 大学院平和学研究科 2015年春修了)
卒業生の人生も、見守りたい
2016年11月21日
恵泉女学園大学学長 大日向雅美
生涯にわたる支援ゆえの「生涯就業力」
今、恵泉女学園大学は女性の「生涯就業力」の育成に注力していますが、この「生涯就業力」育成は在学生だけを視野に置いたものではありません。在学中にその基礎となる力を身につけさせると共に、社会人となったその先の長い人生を卒業生たちがどのように生きていくかについても、私たちは心を配り続けたいと考えています。
大学の創立は1988年ですから、卒業生たち、特に初期の卒業生たちは今、30代~40代半ばを迎えています。
結婚して家庭に入り、懸命に子育てに励んでいる人がいる一方で、そろそろ子育てが一段落して、次の自身の生き方を模索し始める人たちもいる年代かと思います。
卒業後も一貫して働き続けている人たちも、職場でのポジションの変化や転職等を経験し、この先の働き方を考え直したいと考える頃ではないでしょうか。
間もなく、年賀状の季節になりますが、卒業生たちから寄せられるはがきには、大学卒業後の女性たちの人生がいかに多様で、また迷いも多いものかが映し出されています。
「生涯就業力」育成は、まさに生涯にわたって磨き続けていく必要性が大きいことを痛感させられます。