体験学習:短期フィールドスタディ

短期フィールドスタディ(FS)とは、それぞれの地域について研究を蓄積してきた教員が、10日程度の日程で学生をその現場に案内して特定のテーマについて学ぶプログラムで、年度により訪問する地域やテーマが異なります。短期FSに参加した学生の声をお届けします。

北海道FS報告① アイヌの地北海道で現地学習スタート!

2021年11月22日 

私たち北海道/オーストラリアField Study(FS)クラスでは、Diversity, Reconciliation, Resilience, Spiritualityをキーワードに、北海道のアイヌ民族、オーストラリアの先住民アボリジニにフォーカスを当て勉強を進めています。今回、夏から延期をしていた北海道でのフィールドスタディを10月30日(土)~11月3日(水)にて実施しましたので、その報告を行いたいと思います。今日は初日10月30日の報告です。

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「タイ・カンボジア短期FS」ブログ更新しました。⑤「体験・カレン族の生活 inヒンラートナイ」

2020年02月28日 

2月15日にカンボジアからタイに移動し、チェンライにあるwangcomeホテルで一泊した後、翌16日にホームステイに向けてバンに乗ってタイ山地民族であるカレン族が住んでいるヒンラートナイ村へ出発しました。

村に向かう前、タイ、ミャンマー、ラオスの3カ国の国境が接しているゴールデントライアングルを訪れました。ここは黄金の三角地帯とも呼ばれ、メコン川とアック川の合流地点でもあり、数時間で三カ国の国境を越えることができます。私たちはミャンマーに徒歩で入国。国境沿いに住むミャンマーの人々はタイ語を話せるようでした。島国の日本では徒歩で国境を越えることができません。タイとミャンマーのように徒歩ですぐに入国できることは、交流ができるというメリットの一方で、人身売買や麻薬、象牙の密輸など違法な取引もしやすいデメリットもあります。

国境から車で3時間ほど走ったところで、夕方ヒンラートナイ村へ到着。道の途中で、夕日が山々を照らす姿が神秘的でとても美しかったです。到着後、早速2人ずつになって、ホームステイ先の家にお邪魔しました。ここは、WiFiも届かない山奥なので、2日後に街に戻るまで外部と一切連絡ができず、就活をしていた私は少し不安でした。

頂いた夕飯は、タイ米というより日本米に近いやわらかいご飯で、少し塩辛いおかずとぴったり合ってとても美味しかったです。おかずはナス、卵ニンニクなどを炒めてナンプラーで味付けしたもので、食べやすかったです。夜は気温がぐっと下がり、肌寒かったのですが頑張って冷たい水シャワーを浴び、21時前には村人と一緒に床に着きました。

ヒンラートナイ村でのホームステイ2日目、私たちはニワトリの鳴き声で朝早くに目を覚ましました。寝ていた部屋には灯りがなく、外に出てもまだ日の出前なので懐中電灯で辺りを照らさないと歩けないほど真っ暗。気温も上着が欠かせないほどの寒さでした。村人たちはニワトリの鳴き声と共に起き、朝ごはんの準備やニワトリやブタのお世話をすることから一日が始まります。日が昇り始め明るくなったころに家族全員で食卓を囲み、朝ごはんを食べた後、それぞれが学校や畑の仕事に出かけていきます。

今日は、私たちもカレン族が行う循環型農業の畑に一緒に行きます。食後、お茶を飲んでいると、お母さんがご飯をバナナの葉で包んだお弁当を持たせてくれました。村人たちが実践している循環型農業とは、収穫を終えた畑を焼いて、次の年からその土地が自然に再生するまで一定期間休閑させる焼き畑農業です。この村では、それぞれの家庭が複数の畑を所有していて、それを順番に焼いて循環させながら農業を行っているのです。畑に向かう途中には、自生の植物に紛れるようにお茶の木が植えてあったり、蜂の巣箱を木にくくりつけてあるのを目にしました。お茶やハチミツは、自給自足の生活を中心に作物を育てるカレン族にとって、現金収入を得る貴重な産物です。

坂道や沢を超えながら1時間ほど歩き、今は休閑期に入っている畑に到着しました。畑は一般的に想像する平地を耕した畑ではなく、山の急斜面にあって、ナスやバジルなどが植えられていました。山の斜面の畑は作業するのが難しいのですが、そのまま畑として使っているのです。これも、自然を「自分たちが利用しやすいように人間に適応させるのではなく、人間の方から自然に適応するのだ」というカレン族の考え方が反映されています。

斜面の途中にある小屋まで登り、そこで押山先生からカレン族の農業・信仰・儀式についての話を聞きました。話を聞いている間、村人たちは、別の休憩小屋でお昼を用意してくれていたのですが、竹筒でスープをつくり、バナナの葉のお皿にご飯とおかずを盛り付け、竹のコップでお茶を飲むといった感じで、すべて自然のものを借りた贅沢なお昼でした。この後、のんびりと森を散策しながら村に戻り、山から引いた冷たい水で水浴びをしました。浴びるなら、太陽が出ていて、汗をかいた今が絶好の機会です。おかげでとてもさっぱりした気分になりました。これも自然のリズムに合わせる、ということでしょう。そして、たっぷりとある夕飯までの時間。村の子どもと遊んだり、昼寝をしたり、村を散策したり、みな思い思いの仕方で時間を過ごしました。

夜は村人とたき火を囲んでキャンプファイアー。満天の星空の下、ギターの音色をBGMにおしゃべりしたり、卵やマシュマロを焼いて食べたり、ゆったりとした時間を過ごしました。火が小さくなるとともに解散し、それぞれの家に戻り、寝床に着きました。一日だけでしたが、自然に合わせた暮らしを堪能しました。

2月18日、今日は日本に帰国する日です。朝6時に鶏の鳴き声に起こされましたが、朝ごはんはまだできていなかったため、朝ごはんを作っているところを少し見せてもらいました。朝ごはんを食べ、帰り支度を済ませた後、カレン族の宗教リーダーの息子で村で私たちの受け入れをコーディネートしてくれた"タナカ"さんのお家にお邪魔し、カレン族の暮らしについて改めて話を伺い、この3日間過ごした感想をみんなで話し合いました。その間、村人が入れてくれたカレン族のコーヒーを頂いたのですがコーヒーが苦手な私は飲めなかったので残念でしたが、家の中を漂っていたコーヒーの良い香りは、この貴重な体験の締めくくりとして良い思い出として残っています。最後に、村人と一緒に写真をとり、ヒンラートナイ村を後にしました。

タイでのFSは、たったの3日間という短い間でしたが、カレン族の人々の暮らしや考え方に触れ、今の私たちの暮らしに足りないこと、見直すために努力しなければならないことなど、たくさん気づかされ、考えさせられました。そして、この3日間を含め全11日間のFSは、私たちに日本で過ごしていたらなかなか感じることのできない体験をさせてくれました。カンボジアの歴史の闇に触れ、その残酷さや悲惨さを知ると共に、カンボジアの今の教育にも触れ、子どもたちの将来について考えました。タイのヒンラートナイ村の人々からは、自然や虫など、多種多様な生き物と共存し、自分たちのことだけを考えずに、すべての生き物のことを考えるという素晴らしい考え方を学びました。FS中は毎日が慌ただしく、感じたことや学んだことをゆっくり振り返る機会がありませんでしたが、帰国後は春休みを利用して、今回のFSで学んだことを一から振り返ってみようと思います。また、生き方や考え方について学んだだけでなく、学業に活かせる材料をたくさん得ることができました。多様な人々から学び、そこから見えてくる日本や私たち自身の問題や欠点を振り返り、改善のための方法を考える力をもっと磨いていきたいと思います。

(国際社会3年/関口真央、国際社会1年/山崎栞理)

「タイ・カンボジア短期FS」ブログ更新しました。④「カンボジアの小学校と村」

2020年02月25日 

2月14日、FS6日目の朝、ヒロタチュムコップロメヤス小学校へ訪れました。ちなみにロメヤスは動物のサイという意味です。ロメヤス小学校は生徒総数144人(男子66人、女子78人)の小さな小学校です。珍しいことに男の子が少なく、農繁期に駆り出されることにより途中でやめてしまう子が多いことが原因ではないかと考えられています。先生は7人しかおらず、先生1人あたりにつき2クラスを掛け持っているそうです。また、プラン・インターナショナルというNGOによって、朝食が提供されています。

さて、学校に着くと門からずらっと子どもたちが出迎えてくれました。みんな元気いっぱいで早く遊ぼうと言わんばかりの表情をしていました。中にはハイタッチをしてくれる子どももたくさんいて、わたし自身の緊張がほぐれました。校庭に入ると、生徒たちがクラスごとに並んでアラピヤという歌を披露してくれました。この歌はFS初日にガイドの方から教わっていたので、私たちも一緒になって歌いました。その後、先生の挨拶、一年生の山崎さんが代表として挨拶をした後で、一人一人が挨拶をしました。クメール語で名前を言い、日本語で自分の好きなものや特技を各々に言いましたが、中には全てクメール語で自己紹介をしていた人もいて、私ももっとクメール語を覚えておけば良かったなと少し後悔しました。

自己紹介を終えて、私たちが生徒たちに向けてパプリカを披露しました。一度私たちが踊った後、生徒たちにサビの振り付けを教えて一緒に踊りました。わたしの向かいにいた女子生徒が、笑顔で一生懸命に真似してフリを覚えていてとても可愛らしかったです。その後、5、6年生と下級生にわかれて交流しました。5、6年生は教室でクイズを、下級生は校庭で遊びました。私は5、6年生を対象に行うクイズの担当で、私たち日本の文化や暮らしについてのクイズを出題しました。クイズで、日本人が生卵や生魚を食べると知った時、子どもたちはとても驚いていました。そんなに驚くんだなぁと食文化の違いを改めて実感しました。クイズをやってくれた5、6年生にはメダルをあげたのですが、みんなメダルを貰えて、すごく喜んでくれていました。ちなみにこのメダルは私たちメンバーのうち1年生たちが夜通し作ってくれたものです。ありがとう!

クイズも終わり、5、6年生も外に出て一緒に遊びました。校庭に出ると早速あちこちに散らばって、大縄跳びをしたりサッカーをしたりしていました。よく見てみると女子は折り紙で遊ぶ子が多く、サッカーやバレーなどは男子が多かったです。私は6~7人くらいの子どもたちとバレーをしましたが、子どもたちの体力や元気さに圧倒されました。この日の夜はとても疲れて、ベッドに入ってすぐ眠りに落ちてしまいました。楽しい時間はあっという間。子どもたちとお別れの時間になって、来た時と同じ様に子どもたちが門までずらっと並んでくれていて見送ってくれました。なんだかとても寂しく感じました。

午後は、もう一つ別の村を訪問しました。到着すると歓迎のヤシの実ジュースを頂きました。味は少し薄いかなと感じましたが、飲んでいくうちに慣れてきてとてもおいしく頂きました。続けての昼食は、生姜焼き、鶏肉のスープ、空芯菜でした。この村で食べた料理は本当に美味しくて、なかでも空芯菜は最高で絶品でした。

昼食を終えると村全体が長いお昼休みといった感じで、私たちも村人と同じようにハンモックで昼寝をしました。ゆらゆらと揺れて、昼寝には最適です。耳元で村人が二胡で伝統音楽を奏でてくれて、とても贅沢な時間でした。私も二胡を弾かせて貰いましたが、うまく音が出ず難しかったです。ゆっくりと流れていく時の感じが、とても心地が良かったです。

昼休みの後は、村を牛車で散策しました。日本ではあまり見かけない乗り物なので、ワクワクして冒険へ出かける気分。最初に訪れた村のお寺は、外観はクリーム色でシンプルですが、5頭のナーガに導かれるように中に入るとたくさんの色が使った伝承物語が壁面いっぱいに描かれていました。また、中の空気は蝙蝠の糞の匂いと静けさが入り混じり合った複雑な感じで、そこに私たちが捧げたお線香の香りが漂って妙な落ち着きを感じました。

村をひと回りして最後に訪れたのは、村のヤシから砂糖をつくっている農家さんでした。ヤシの木を昇って採った汁を煮詰めた自然の砂糖は、色も茶色で蜂蜜みたいでした。まだ加工中のものを試食させて貰いましたが、ただ甘いだけではなく、くどくなく、ヨーグルトに入れると美味しいと聞いたので自分へのお土産に1つ購入しました。

FS5日目は"体験"が主でした。午前中は子どもたちとたくさん遊んで笑顔に癒されて、午後は村でまったりとした時間を過ごしました。異文化を体験することは、これまでほとんどなかったので、とても刺激的な1日となりました。特に村での時間の流れが日本と違うということを実感しました。こういうことは実際に体験しないとわかりません。日本に帰ってから、改めて自分に合った時間の使い方を探していこうと思います。

(英コミ2年/濱口亜未、国際社会1年/渡邊怜美)

「タイ・カンボジア短期FS」ブログ更新しました。③「子どもの貧困とNGO(JLMM)の活動」

2020年02月25日 

2月12日、FSも4日目になりました。カンボジアでは30度を超える暑さが続いています。

この日の午前中はJLMMという施設に訪問しました。ここには近くにある、ゴミ集積場周辺に暮らす人々の生活向上支援のために、母親に仕事を紹介したり、仕事をしている母親のために子供たちを預かる施設があります。JLMMがある地域は比較的貧しい地域とされており、ここで働く人は主に田舎で農業を営んでいた人々が、都会に出稼ぎにきてゴミ拾いの仕事としている人や朝早くから縫製工場で仕事をしている人が多く住んでいます。親世代には、内戦により学校に通えなかったため、読み書きができない人が多くいます。学歴がないため、ゴミ拾いを仕事とするしかなく、その結果貧困に陥ってしまうのです。また、共働きをしていないと生活が困難な家庭が多く、子供たちは親が仕事している間、親戚に預けられるか、放置されてしまっています。こうした様々な要因から、親たちは子どもの教育に興味がなく、子どもを労働力として見てしまうために、学校に通い始めても、途中で簡単に辞めさせられてしまう子が多くいるのです。学校を辞めてしまう理由は学校側にもあり、勉強を教えてくれる先生にあまり教育熱心な人が少なく、子どもたちは学校が楽しくなじくなり家で遊んでいた方がいいと思ってしまうケースがあるそうです。そこでJLMMでは幼児教育に力を入れていて、学校が楽しいと思ってもらえるように、月曜日から金曜日までの午前中にこの施設で子どもたちに学んでもらっています。施設には3つのクラスがあり、鉛筆の持ち方や線の引き方、保健衛生、道徳、クメール語、読み書き、足し引き算などをそれぞれ年齢ごとに分かれたクラスで学んでいます。途中で学校を辞めてしまっても、ある程度勉強が出来るようにするためです。また、子どもたちには栄養改善のために、給食と豆乳も提供しています。

子供たちの教育の他にも、JLMMはお母さんたちの教育にも力を入れています。「お母さんが変われば家族が変わる」をコンセプトに、仕事の提供や、栄養改善セミナー、保健改善セミナーを実施しています。まず、JLMMは母親に仕事を提供することに力を入れています。父親ではなく母親に仕事を提供するのは、父親は稼いだお金で遊びに行ってしまうことが多いからだそうです。提供する仕事には、秋田のババヘラアイスをHappy Iceと改称したアイスの屋台での販売や、ロッティーと呼ばれるタイで人気のクレープ状のお菓子を販売する仕事があります。屋台販売なら学歴も要らず、少量の資金で始めることが出来るからです。頑張れば頑張るほど稼ぐことができ、平均して月200ドルから300ドルを稼ぐことができるそうです。

また、栄養改善セミナーでは、朝ごはんの大切さや、噛むことの大切さ、母乳の大切さ、乳幼児の大切さを教えています。カンボジアには家庭科と保健の授業がないため、栄養について知る人がほとんど居ません。また、塩辛いご飯が多く、お肉は高額で買えないため、タンパク質の摂取が少ないので、糖尿病や血管に疾患を患ってしまう人が多くいます。そこで現在、JLMMでは「おから」に注目をして、おからを使ったレシピを教えています。おからは豆乳の絞りカスからできる、高タンパク、低糖質な食材なので、生活習慣の予防、改善に適しています。一般に、カンボジアではおからを食べれる物だと思われていないので、捨ててしまう人が多いそうです。そのため、日本から専門家をよび、カンボジア人向けにアレンジしたレシピ、例えばおからチャーハンやお好み焼きなどを開発して教えているのです。また、母親向けには、衛生的な生活の大切さを理解してもらう「お母さんセミナー」も設けているそうです。JLMMは子供たちへの教育だけでなく、母親への教育も力をいれています。カンボジアでは、内戦と貧困から健康や衛生について知る機会が乏しかったため、今このようにして学ぶ機会があることは大きな進歩だと思います。

午後、シェイムリアップに移動し、翌日はアンコールワットを見学しました。しばし、勉強から離れ、カンボジア観光を楽しみました。

(国際社会2年/櫻井香里、国際社会1年/佐藤百華)

「タイ・カンボジア短期FS」ブログ更新しました。②「二つのNGOs(DC-cam、Friends)に見るカンボジアの未来」

2020年02月24日 

2月11日、3日目の午前中はDC-camに訪れることから始まりました。DC-camとは、今年で創立25周年目を迎えるNPO団体です。元々はアメリカのイェール大学の研究プロジェクトだったそうで、団体の使命は正義と記憶のためにクメールルージュ時代を調査し、記録することです。事務所には白黒の写真や絵画や書籍が展示されていました。始めにそれらを見る時間があり、個人個人で見ました。写真は白黒でしたが、見ていると当時の状況や想いを馳せることが出来ました。

次に職員の方にこの団体についての説明を聞きました。設立理念から団体の現状までたくさんの話をしてくれました。まて、別の職員の方こらの話からは、クメールルージュ時代に女性ご置かれていた状況について話してくれました。特に、印象に残っているのは、「合法なレイプ」とも言える"集団結婚"についての話でした。集団結婚とは、住民達が男女一列ずつに向かい合って座らされて結婚させられ、その後は子供を作らないと殺される、というものです。女性にとってレイプとは大きな問題であり、当時の女性たちの想いや状況を考えるととても胸が痛みました。レイプは身体的にも精神的にも大きな苦痛を与えるのだと改めて感じさせられました。クメールルージュ時代から残された課題は、他にもまだ多く残っており、戦争の残した傷痕の深さを実感しました。

午後はFRIENDSという子ども支援のNPOを訪問しました。FRIENDSは、子供たちの人権をベースに活動している団体です。1994年に設立されましたが、設立の経緯はストリートチルドレンの物乞いに対し、寄付しても問題が根本的に解決されないことがきっかけだったそうです。FRIENDSの活動の柱は7つありますが、その根底には子どもたちの問題が根本から解決するまで長期間関わることを前提とし、子供たちの未来のプランまで考え行動するということが共通してあります。そのため、FRIENDSは子供たちだけでなくその親までも職の提供など、支援対象としているのです。私たちは、それらの活動のうち、雑誌を再利用したクラフト【ブレスレット)作りを体験しました。これは廃品の再利用に加え、簡単な作業なので、学歴や特別なスキルがない人でもできます。実際に体験してみましたが、確かに簡単に作れ、コツを掴めば丁寧かつ速くより多くのものを生産することができるだろうと感じました。

また、レストランで出すカクテル作りも体験しました。最初は4グループに分かれ、与えられたレシピ通りに作った後、次にオリジナルのカクテル作りに挑戦しました。その際に、FRIENDSが掲げている7つの柱の中から1つを選択し、それをモクテルで表現するというお題が与えられました。この体験のねらいは、子どもの人権を守る活動の柱をより深く考え、理解することですが、実際にやってみて理念の意義を改めて感じることができました。

(国際社会1年/中村有紗、山本莉奈)