人間環境学科は、心理学、園芸学、環境学の3つの研究領域から構成されています。本来はそれぞれが独自の研究領域です。なのに「どうしてこの3つが一緒に構成されているの?」と思うかもしれません。そう思った方、この学科の名称をもう一度見てください。そうです、"人間環境"学科なのです。私たちは"人間環境=人垣(ひとがき)"をいかに築くことができるかを探求している学科なのです。
考えてみると、今の世の中はまさに「人間環境」が崩壊していると思われる問題ばかりです。例えば、いわゆる環境問題は人垣が崩壊した結果ではないでしょうか。ですから、希薄になっている地域の人たちとの交流活動を通じて解決の糸口を探っていくことができます(環境学)。例えば、子育てに困っている、疲れている方たちも多いと聞きます。家庭、そして地域の人たちと一緒にお花や野菜を栽培したり、食べたりすることでお互いの関係づくりを促進することができます(園芸学)。そして、人に働きかけるためには、人の認識のし方について学ばなければならないのです(心理学)。私たちは皆さんに「人間環境」を積極的につくっていくことができる人に、人を信頼し、人に信頼される人になって欲しいのです。
AO入試では、あなたが何に関心を持っているのか、どうして恵泉の人間環境をAO試験で受けたのかについて具体的に伺います。「いろいろ学べる」「広く学べる」という答えは具体的ではありません。あなた自身の経験に裏打ちされた「あなたの言葉」で聞かせてください。あなたが何に関心を持ち、何をしてきた(いる)のか。そして、恵泉で何が「できるようになりたい」のか。それは、あなたにしか答えられない答えなのです。
人間環境学科 准教授 喜田安哲
担当科目:人間形成基礎演習、統計学