2006年6月
生活園芸Iで栽培する野菜シリーズ(1)ダイコン
2006年06月26日
ダイコンは、日本人に最もなじみの深い野菜です。練馬、三浦、桜島、聖護院、守口など土地の名前のついた品種は、古くから漬け物など各地の食文化と結びついて生産されてきました。
小さなハツカダイコンから大型の桜島ダイコン、長さ120cmに達する守口ダイコンまで、その品種の多様さ、また生産量・消費量共に日本が世界のトップであることから、ダイコンは、まさに世界に誇る日本の代表的な植物といえるでしょう。 ダイコンの根にはビタミンCが多く含まれ、鉄分や食物繊維も栄養素として含まれています。大根おろしとして生食することが多いのは、ダイコンに消化酵素のジアスターゼ(アミラーゼ)を含むためで、胃腸にきわめてやさしい野菜といえます。
栄養上、注目すべきはダイコンの葉っぱです。ビタミンA、B、C、D、Eを各々多量に含み、タンパク質も多いことからダイコンの葉っぱも捨てずに利用することこそ恵泉「生活園芸」の基本なのです。
写真1:青首ダイコン
写真2:ラディッシュ(ハツカダイコン)
写真3:守口ダイコン(世界最長120cm以上)
園芸文化研究所助教授 藤田 智
担当科目:生活園芸I、公開講座など
インドの夏を想う
2006年06月19日
梅雨に入った。今年もこの時期に映画『モンスーン・ウェディング』で学生たちは現代インド事情を学んでいる。映画は多言語世界のリアリティ、伝統とタブー、大家族制度の妙とワザ、加えてインドの音と色と匂いまでを描いてなお尽きない。
日本とは逆に、雨季(モンスーン)の到来で酷暑の季節が終わるインドだが、今はまだ夏の盛り。連日、気温は45度前後。どんな想像力があればインドの夏を実感できるのかとよく訊かれるが、その「想像力」こそが地域研究のはじまりだ。
写真は北インドの熱風を閉じこめて20余年が経過したアフガニスタン産のザクロ。昔、デリーのバーザールで求めた時、サイズは優にこの5倍もあった。食べる間もなく乾燥がはじまり、これだけが完璧に「ミイラ化」して、いまだに「世界最強の夏」を刻印し続けている。どこかの博物館が欲しいと言っても譲れないぞと思う。
それにつけても私は一体どうやってこれをインドからもってきたのだろう。その記憶がすっぽりない。
人文学部文化学科助教授 杉山圭以子
専門: インド近現代史
担当科目:比較文化論、地域研究入門、文化学基礎研究など
世界一周旅行?
2006年06月12日
写真1をよく見てください。商店街の看板の文字が何か分かりますか?そう、ハングルです。朝鮮半島で使われていますね。
写真2には、「同仁堂・・・」という看板が見えます。中国のどこかでしょうか?
写真3はどうですか?ヒントは"La Oficina・・・" という文字。これはスペイン語です。この街はスペイン、もしかしてメキシコのどこかでしょうか? 実は、これらの写真はすべて、アメリカのニューヨーク市・クイーンズを通過する地下鉄7号線の沿線の街並みを撮ったものです。
この沿線には、駅ごとに異なる民族の生活が広がっています。中国系、韓国系、南アジア系(バングラデシュ人やインド人など)、ヒスパニック系(メキシコ人など)・・・というように。 世界中の移民が集まってできたアメリカ合衆国。そのニューヨークの地下鉄に乗って途中下車するだけで、まるで世界一周旅行をしているような気分になれます。
国際社会学科専任講師 漆畑智靖
担当科目:国際政治学、国際関係基礎演習(国際政治とアメリカ)
写真1 マンハッタンから約30分で着く地下鉄7号線の終点Main St-Flushing駅周辺の韓国系商店街
写真2 Main St-Flushing駅前に広がる中国系商店街
写真3 地下鉄7号線103 St-Corona Plaza駅周辺のメキシコ系商店街
Harry Potterの世界
2006年06月05日
Hello! My name is Mariko Enomoto. Nice to meet you!
今週はイギリス文学の世界にご招待しましょう。
イギリスと言えば美しい庭園。「ハドンホール」はミントンのティーカップの名前にもなっています。それから大人気のHarry Potter第六巻日本語版が、つい最近出ましたが皆さんは読みましたか? fantasyには昔「目に見えないものを見えるようにする」という意味がありました。『ハリー』の人気の秘密はまさしく友情、勇気、家族の大切さなど、私達が普段忘れている大切なことを思い出させてくれるところにありますね。
『ハリー』の魅力の二つめは何と言っても魔法や空を飛べること。でも重い荷物を、魔法を使わずに引きずっていったりします。ハリー・ワールドでは魔法世界的要素とマグル的要素とが微妙に入り混じっているのです。 なぜ?それもそのはず。何でもかんでも魔法で片付くとしたら、『ハリー』の本はどれも一頁で終わり、ハラハラもドキドキもどこかに行ってしまうでしょう。それから羽根ペンを使うなど中世みたいなところと、現代風のところも混じり合っています。
イギリス人は古いものが大好きで、今でも街並みや建物など古いものが沢山残っているのです。
Thank you for your attention. Looking forward to seeing you before soon!
Mariko Enomoto
英語コミュニケーション学科教授 榎本眞理子
担当科目:「イギリス文化研究 IVa」「イギリス文化研究演習 IVa」「英文基礎講読 II」「イギリス文学史a」「英米文化特別演習」(卒論指導)