2007年2月
大学デビュー
2007年02月26日
「高校時代にぱっとしなかった人物が、大学に入って派手なファッションをしたり、目立つことをした場合に『大学デビュー』という」とは、フリー百科事典『ウィキペディア』の定義です。しかし、私の「大学デビュー」は少し違って、「高校時代に全く勉強しなかった人物が、大学に入って勉学に目覚める」というものでした。
高校と大学の学びは全く異なります。少々乱暴ですが、高校での学びは「テトリス」のようなパズルゲームで、大学での学びはロールプレイングゲームに例えることができると思います。知識が上から落ちてきて、それを整理、消化していくのが高校までの勉強です。一方、大学では、知識というツールを使って答えを探し出す冒険をします。自分というキャラクターを成長させながら、ゴールに到達する。ゴールまでの過程そのものが勉学だとみなされます。私は大学での冒険にすっかりはまり、気がついたら今もまだ冒険の途中です。
みなさんにもぜひ、このロールプレイングゲームの面白さを知ってもらいたい!
「求ム、冒険者!恵泉ニテ、強力ツール差シ上ゲマス。」
担当科目:日本語、日本語能力、日本語教授法など
人文学部日本語日本文化学科 専任講師 武田知子
受験の時を振り返って
2007年02月19日
受験シーズン真只中の今、皆さんはいかがお過ごしですか。
18歳前後の若い方々にとっては、受験というのは確かに大きな試練かもしれませんし、自分も昔を振り返ってみれば、確かにピリピリした日々を過ごしていたと思います。
でも、今になってみると、受験そのものは、長い人生の中にあっては、それほど重い試練でもないような気がしています。というのも、受験というのは、その人のそれまでの努力を大きく裏切ることは少ないと思えるからです。これからの長い人生の中で、皆さんはきっと自分の努力だけではどうすることもできない試練に直面することがあるでしょう。そして、そういう場面で、どのようにふるまうことができるか、それが人としてとても大事なことなのです。
ということで、受験にうまくいった人は、ちょっとのんびりしたら、気持ちを新たに大学への備えをしてください。うまくいかなかった人は、どこにも受からなかったらどうしよう、なんて、いくらあせっても点数にはつながりませんね。その時間があったら、英単語や漢字の一つでも多く覚えることに費やした方が得策ですよ。それに、まだまだチャンスはあるから、大丈夫! もうひとがんばり、ファイトです!ちなみに、恵泉でもこれからまだ3回の受験のチャンスがありますので、よかったら受験してみてください。
人間環境学科助教授 樋口幸男
担当科目;園芸概論、人と植物の関係学など
私の受験時代
2007年02月12日
私の大学時代の恩師は70歳を超えた方ですが、今でも受験時代の「悪夢?」を見るそうです。一般入試が本格化してくるこの2月は、受験をひかえた高校生にとって、何かとプレッシャーを感じる時期かと思われます。
約20年前、試験直前になって、私は本当に焦っていました。「あの問題が出たらどうしよう・・・」とネガティブなことばかりが思い浮かび、参考書を読んでも内容がぜんぜん頭に入らない。あるいは、試験までもう時間がないのに、友達が良いといっていた参考書を近くの本屋さんに見に行ったりしてしまったのです。
この時期に焦るのは当然です。私だってすごく焦りました。でも、今大事なのは、自分が学習したことをちゃんと再確認し、得意な問題や簡単な問題をかならず解けるようにすることではないでしょうか。もう1つ大事なのは、体調管理。そして試験が終われば、もう春ですよ。
国際社会学科専任講師 漆畑 智靖
担当科目:国際政治学、国際関係基礎演習(国際政治とアメリカ)など
私の受験時代
2007年02月05日
受験時代に大切な友人に出会いました。大学や社会にどう自分がかかわっていけるのか、全く先がみえない時代でした。
その友人は「ひとの役に立ちたい」といつも学びの先をみていました。具体的に何になりたい、何がやりたいと今、見えなくてもいい、受験は通過点、その先をゆっくり考えて行こう、と教えられました。
大学紛争の激しかったあのころ、高校でも授業がなかったので、ふたりで英語の辞書の用例を使って、自分たちで問題を作り毎日(記憶がちょっと怪しい。)交換しました。(これはお薦めの勉強方法ですよ。)その後、友人はメキシコに留学し、日本へ来る若い研究者や留学生を支える仕事に就きました。海外移住資料館の創設も彼女の仕事の一環でした。「移民を考える」という私の演習の授業の中で、訪ねる資料館です。
あなたもどうか、苦しいこの時、大切な人に出会っていますように。
人文学部文化学科教授 杉山恵子
担当科目:アメリカ社会史