夏を歩こう その2
2007年08月10日
鮎の友釣り山間に流れる川の中で、釣りをしている人を見かけることがあると思います。
川の中まで入って、長い竿を操っている人は、鮎を釣っている人です。
皆さんは、「鮎の友釣り」を知っていますか?
6月頃になると鮎は川の中で「なわばり」を持つようになります。この「なわばり」に他の鮎がくると背ビレを立てて攻撃して追い払う習性があります。この習性を利用して釣る方法が「友釣り」です。
したがって、友釣りは「えさ釣り」ではありません。「えさ」の変わりに「オトリ鮎」を使って竿先で操り、「なわばり」圏に侵入させ攻撃をしかけ、かけばりに掛かるのを待ちます。体当たりに近い攻撃力は、掛かるとガツーンと手応えともにぐいぐい引かれます。これが友釣りの醍醐味で、私はかれこれ12年、この釣りにハマっています。実はこの友釣り、江戸時代から始まった世界に類を見ない日本独特の釣法で、日本の伝統文化なのです。
釣りをしないまでも、緑に囲まれた美しい清流の川原を歩いてみてください。
川のせせらぎや鳥のさえずり、虫の音を聞きながらのんびりと歩くと、日頃の疲れが吹っ飛びます。歩いた後、どこかのお店に入って、鮎の塩焼きをお召し上がりください。
香魚の名前を持つ鮎は、他の魚にはない独特の香りと味わいが楽しめる夏だけの味覚。
がぶりと豪快にかみついて、鮎ならではの美味しさを堪能してください。
宇田川 篤(入試広報室長)
13日から15日までネットワーク停止につき、8月10日にアップしました。