恵泉女学園大学

サクラ、咲け☆ その1

2008年01月07日

『ふつうに』

スポーツ競技などで、「練習で泣いて、試合で笑え」とよく言われます。入試も同じです。しかし、これを実行するとなると意外に難しく、私にも遠くて痛い思い出があります。

試合で笑いたいと思う緊張のあまり、大切な日の数日前から胃腸をこわし、当日には体力が落ちきっていた経験。練習で十分泣いてきたのだけれども、大事な時に記憶を頭に呼び戻せなかった思い出。

大人になってから、考えました。「自分は一発勝負には弱い人間かもしれない。地道に、積み重ねで勝負しよう。もしも一発勝負を求められたら、その時自分にできることだけを『ふつうに』やろう。」

入試の迫った受験生の皆さんへ、「試合で笑う」ための秘訣として、「ふつうに」という言葉を贈りたいと思います。

その内容は当然、各人異なるでしょう。他人を気にする必要はありません。これまで皆さんが馴染んできた学習方法、身心のリズムや生活を大切にし、試験当日もよそ行きの自分ではなく、「ふつう」の自分で臨めばよいのです。

周囲の人々は、「がんばれ」と励ますかもしれません。それは、「ふつうにがんばれ」という意味です。なにも、がんばらなくてよいのです。

人間社会学部国際社会学科 坂井 誠(入試部長)
担当科目:「アメリカの経済と社会」、「市場とグローバリゼーション」など