恵泉女学園大学

2008年2月18日

春の息吹・気配 その3

2008年02月18日

「春を知らせる花々」

「春は名のみの風の寒さや」と早春賦の歌詞にありますように、まだ冬の寒さの残る中、春の暖かさが待たれるこの頃です。今日は、このような寒さの中、庭に春を知らせてくれるいくつかの草花を紹介します。

1月下旬から咲き出すのはスノードロップです。草丈10cmほどで白い花に緑の斑点が入ります。冬枯れの庭にうつむきかげんにそっと咲きだすその花は、春の息吹を真っ先に告げてくれます。秋に球根を植えておけば、必ず咲いてくれます。

2月に入ると福寿草が咲き出します。黄色や橙色の花びらを重ねた花は、早春の陽に当たってキラキラと輝きます。秋に落葉樹の下に苗を植えておきます。

続いて咲くのがクロッカスです。黄、青、白色の花を天に向かっていっぱいに広げます。たくさん植えると花の絨毯のように咲き揃います。これも球根を秋のうちに植えておきます。

3月になるとラッパスイセンが黄色の大きな花を、春が始まりましたよと告げるように咲きだします。
それに先立って、房咲きの日本水仙は冬の初めの頃から咲き続けています。水仙の球根は植えっぱなしで毎年咲くので手間いらずです。

そして、早咲きのチューリップが3月中旬頃から咲き出すと、春もいよいよ本番になります。

このように寒さの中で次々と咲いてくる早春の花々は、一つ一つがまるで庭を飾る宝石のようです。

文化学科 教授 西村悟郎
担当科目;庭園文化、文化領域基礎購読III(芸術・園芸)